第119話冬休みへ
その後、各自無事に終わり次の日からまた学校が始まった。
「カイ、ちょっと良いか?」
レクスに声をかけられた。
「どうした?」
「お前が受賞する件だが新たに賞を作るということもあって冬休みになりそうだ」
「了解、そういえば護衛は決まったの?」
「いや、決まらなかった。まだ急いで決めなくても良い時期だからな。最悪お前を頼れば良い」
「あ、そうですか」
◆
時は過ぎ冬休み前の実技テストをする事になった。
これは要するに期末テストみたいなものだ。
筆記のテストは学年末にのみ行うため今回もない。
これまでに変わった事は特になかった。
いや、学校内のベストカップルランキングの二位にレイ、リーセス組がランクインしたことは変わった事に入るかもしれない。
まだ付き合ってはないらしいけどね。
ちなみに一位は僕たち。
さすがに言われなれてきていちいち反応しなくなったけれどもしかすると僕たちが二位になる日も近いかもしれない。
それほどまでに仲良くなっている。
きっかけはやはり職場体験だろうか。
そこで何があったのかは分からないが、そこから二人の距離が縮まったのは事実。
最近ではいつもくっついている。
もう、僕たちが二位なんじゃないかとも思うけれど未だに皆から一位だと言われる。
実技テストは皆以前よりも威力を出せていた。
初めてのリーセスはというと、毒魔法で木を腐らせてボロボロにしていた。
何故攻撃魔法を使わなかったのか聞いてみたが、幻惑魔法に特化しすぎて攻撃魔法は使えないのだという。
しかし、ここで二人から異論が出る。
その二人とはマイとレクス。
以前死神の使者としてのリーセスと戦闘経験のある二人だ。
二人によるとその時は攻撃魔法を使っていたらしい。
そういえば聞いたことがあったような、なかったような。
そのことをリーセスはそんな覚えはないと言った。
その言葉は嘘には聞こえなかった。
レクスも今のは嘘ではないと思うとほぼ当たる勘を言っていたし嘘ではないのだろう。
だとするとその時何故打てたのか。
もしかすると死神の力に関係するのかもしれない。
◆
そうして無事に二学期も終わりを迎え、冬休みに入った。
初日。
夏休みと同様にマイと宿題を一緒にしていた。
言い忘れていたが僕たちの仲は変わらずに良いと自負している。
まあ、皆が認めるベストカップルランキング一位ですからね。
自分で言うとそれはそれで恥ずかしい。
課題は翌日の昼にはすべて終わった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます