第26話 弑魔法陣
元霊は修練場の中央に座り、《弑魔法陣》に記された覚醒の法を実践していた。右手に魂力を集中させ、口訣を唱える:
「Veritas et Lunae,
Virtus Ad Infinitum,
Draconis Extinctio,
Mille Millea Acus Illuminaris。」
しばらくすると、彼の右手に金色と銀色の二本の針が現れた。彼は第一ページを開き、そこに記された第一の技「Primordialis Octogrammata」(根源の八卦陣)を見つけた。この陣法は、指定された位置に針を先に埋め、印を結ぶことで発動するものである。元霊はPrimordialis Octogrammataに従い針を指定された場所に埋め、そして術を発動させた。その威力は想像以上だった。
彼はさらにいくつかの技を練習し、次第に熟練していった。そして、難易度の高い技にも挑戦することを決意した。そのようにして、一日が過ぎていった。
夜、彼は寝床に横たわりながら考えた。「もし、ある日何も使えなくなって、自分の力だけで戦わなければならなくなったらどうなるだろうか?体術もまだ十分ではないし、魂力のない力強い相手に簡単に倒されるかもしれない。」
元霊は、自身の体力と速度を向上させることが重要であると悟った。どれほど強力な技を持っていても、それが相手に当たらなければ意味がないからだ。
翌日、彼は新たな決意とともに修練に励んだ。体術の基本から始め、次第に高度な技術に挑戦していった。魂力だけでなく、肉体そのものの力をも強化することを目指し、彼の修練の日々は続いていった。
その日、元霊は改めて自分の力を確かめるために、再び「Primordialis Octogrammata」を試してみた。針を埋め、印を結び、術を発動させる。その一連の動作は以前よりも遥かにスムーズで、威力も格段に増していた。彼は自信を深め、次のステップへと進む決意を固めた。
「もっと強くなるんだ、必ず。」元霊は心に誓い、さらなる修練の日々に身を投じていった。
元霊は心魔との戦いを経験し、その恐怖を乗り越えたことで、さらに一層の決意を持って修練を続けていた。彼は「Suprema Stellaris」(至高の星辰陣)に加えて、さらなる高度な技を習得しようと決意した。
次の日の早朝、彼は再び修練場に立ち、魂力を集中させて新たな口訣を唱え始めた:
「Tempus et Aeternitas,
Potentia Sempiterna,
Aeternum Invictus,
Mille Millea Acus Extinctio。」
彼の体から放たれるエネルギーが周囲を震わせ、新たな魔法針が次々と出現した。元霊はその針を使い、さらに強力な技「Aeternum Invictus」(永遠の無敵陣)を試みた。この技は、全ての攻撃を防ぐだけでなく、逆に攻撃者に強力な反撃を加えるものであった。
元霊は慎重に針を配置し、手順通りに動作を繰り返した。その結果、彼の周囲に光のバリアが形成され、同時に鋭い針が周囲に向けて放たれた。彼の体力と魂力は大きく消耗したが、技の威力は絶大であった。
その夜、元霊は再び心魔に襲われた。しかし、今度は準備が整っていた。彼は心を落ち着け、「Aeternum Invictus」の防御陣を瞬時に発動させた。黒い線が再び迫ってきたが、光のバリアに阻まれ、その力は完全に無効化された。
「この程度では、もう俺を倒すことはできない。」
元霊は冷静に心魔を見つめ、さらに強力な反撃を加えた。黒い線は魔法針によって瞬く間に焚き尽くされ、完全に消滅した。
その瞬間、彼の心に新たな力が宿ったことを感じた。彼はこの試練を乗り越えたことで、さらに強く、そして賢くなったのだ。
次の日から、元霊はさらに高度な技「Imperium Caelestis」(最高の天ノ帝国陣)の習得に取り掛かった。この技は、天空から無数の光の矢を降らせ、敵を一掃するものであった。元霊はその複雑な動作と魂力の制御に全力を注ぎ、何度も繰り返し練習を重ねた。
「この技を極めれば、誰にも負けることはない。」
元霊の決意は揺るがなかった。彼は昼夜を問わず修練を続け、ついに「Imperium Caelestis」を完全に習得することができた。
ある日、彼はふと修練場を離れ、静かな森の中で一息ついた。その時、彼の前に一人の謎めいた女性が現れた。彼女は優雅な微笑みを浮かべながら、元霊に向かって言った。
「あなたの力は驚異的ね。でも、本当の試練はこれからよ。」
元霊はその言葉に緊張感を覚えながらも、微笑んで答えた。
「どんな試練でも、乗り越えてみせる!」
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