魔法伝説一驚きの旅路

第25話 妖魔

ある日。

ある女は心の中で深いため息をつき、自分の幼稚で馬鹿げた思考に笑うしかなかった。

心の雑念を振り払って、クラウディアの唇が軽く開いた。「叔父様、はい、でも数は多くないようです。」

余計なことは言わないほうが良い。多く言えば言うほど、自分に不利になる可能性があるからだ。

ジェラルドの顔は清々しく、白いローブを身に纏っていた。見た目は五十代半ばで、滑らかな肌が全ての皺を消していたかのようだった。

彼は冷たく鼻を鳴らし、他の長老たちに向かって言った。「若い者たちが心を乱している。こんな大事なことを我々が全く知らなかったとは。数が少ないと言えど、持っているのが魔石なら、それは大問題だ！」

長老たちは声を揃えて賛同した。

「そうだ！あの子の行動は邪悪だ！古の秘宝を手に入れたに違いない。」

「そんな大事な宝を独り占めしようとするなんて、実にけしからん！」

「私はあの者が妖怪のスパイだと思う。放っておけば、いずれ一方の土地に大きな害をもたらすだろう！」

これらの言葉を聞くたびに、クラウディアはますます心が凍りつき、恐怖が増していった。彼らが忘れているのは、今のエイドリアンはかつての小さな蟻ではないということだ。下手をすれば、青蓮島の何千年もの歴史が彼らの手で滅びるかもしれない。

そして恐れているのは、人の心の醜さだった。彼女の師匠ジェームズがエイドリアンを脅したことから、人間の貪欲さがどれほど恐ろしいかをクラウディアは痛感していた。

ジェラルドは厳しい顔をして、長老たちの話を聞き終えると、決断を下した。

彼は厳かにクラウディアを見下ろし、「クラウディア、青蓮島および神州の安定のために、しばらくプトラン台にとどまってもらいます。」

驚愕の言葉にクラウディアは目を大きく見開き、礼を取った。「大長老、これは...」

プトラン台とは、石壁の洞窟と奇門天機陣がある場所だ。非常に重要な犯罪者か、重大な過ちを犯した弟子が送られる場所だ。今クラウディアがそこに送られるということは、大きな過ちを犯したと見なされたということだった。

言葉が尽きる前に、ジェラルドは断固として言った。「そうだ、ルーカス長老！クラウディアを連れて行け！」

クラウディアは冷静に答えた。「大長老、それではまず衣類を取りに戻ります。」

だがジェラルドはきっぱりと拒否した。「必要ない。プトラン台には必要なものはすべて揃っている。」

彼女の目には水のような霧が浮かび、首を上げたとき、周囲の前所未有の異質感が押し寄せてきた......。

山雨が来る前、江南学院にいる私は何も知らず、電話を終えると、多くの白衣を纏った少女たちが空を踏み、去っていくのが見えた。魔族という言葉が彼女たちにこれほどの重視を引き起こすとは思わなかった。

私が振り返ると、黒いローブを纏った人物が迎えてくれた。「真君、どうぞ中へ。」

私は中に入ると、緊張感が漂っていた。大殿では多くの人々が議論していた。

私を見るや否や、彼らは道を開け、龍椅に座る二つの目を引く姿が見えた。

二人の同じ顔を持つ女性が、仙姿卓越で、私を見る目は美しくも儚げだった。

唯一の違いは、エレノアの曲線がより魅力的だったことだ。私は一目で見て、再び見るのは心臓が高鳴るほどだった。

彼女たちは立ち上がって席を譲る動作を見せたが、私はそれを認めず、「いいえ」と言いながら下座に座った。エレノアは雪衣を飄々とさせ、皆に座るよう示し、「皆さん、過度に心配する必要はありません。今のところ単なる例かもしれません」と言った。

私はエリザベスを一瞥した。彼女の精緻な顔はエレノアに向けられ、美しい目には少しの緊張が輝いていた。

私は心を沈め、彼らの議論には耳を貸さず、一つの念を起こした。元霊が言った。「どうやら魔族の影響は妖族にとって大きいようだ。これも無理はない、魔族は確かに妖族を制約する。」

「なぜですか？」私は心の中で尋ねた。

「これは長くなるが、簡単に言えば、彼らは妖族の未来、つまりまだ成長途中の、形を持たない妖族を心配しているのだ。これらの妖物は心魔の影響を受けやすく、魔道に走ることが多いからだ。」

なるほど、そういうことか。

この話をしている最中、元霊は私の心神が不安定なのを感じ取って笑い、「どうした？まだ処女のことを考えているのか、顔が青ざめているぞ？」

そうではないが、思考は制御できなかった。花蝶が来たことをあまり深く考えなかったが、クラウディアの話を聞くと、少し心配になった。

無意識のうちに、もともと合っていた心に一筋の亀裂が生まれた。

人は本当に言葉を恐れる。

元霊は嘆いて言った。「それにしても、あの時私は心が乱れていた。そんなことがないわけではないが、花蝶があなたに近づくのには何か目的があるのだろう。私も不思議だ、クラウディアはどうやって女性の純潔を確認したのか？」

私が言う前に、彼女は言った。「特に難しいことではない。ある女性は特定の修行法を持ち、確かに確認できるのだ。あなたがクラウディアに直接尋ねてみるのも一つの手だ。」

私は心の中で否定した。それは面子の問題ではなく、修行法は門派にとって核心の機密かもしれない。どう話せばいいのか？

「それなら、耐心して待つしかない。もしクラウディアが間違っていたら、美人の心を傷つけることになる。」

元霊の言葉は私の心の中の言葉でもあった。結局、私の潜在意識では、花蝶が最初の女性だからだ。

それゆえに私は非常に悩んでいた。もし仮定が存在するなら、彼女の目的は何だろう？

実際にこれらは重要だろうか？

「あなたはただ感情的に受け入れられないだけで、彼女の目的を気にしているわけではない。」

元霊は私の心の葛藤を一言で言い当てた。

突然、暗い感情が押し寄せた。クラウディアの言葉を信じ始めたようだ。彼女がこんな問題で嘘をつく理由はないからだ。ただ、私はまだそれを受け入れたくなかっただけだ。

この暗い感情はウイルスのようで、私は潜在的な歪んだ心理を感じた。もし私が顔だけの存在だったら、エリザベス、メアリー、さらにはアリスが私に同じように接してくれただろうか？