第13話 勝利

エリアスたちの協力により、敵はついに撤退し、戦場は彼らの勝利に終わった。混乱が収まり、戦士たちは肩を落としながらも満足げな笑みを浮かべていた。エリアスはブラッドリーに歩み寄り、肩を叩きながら言った。


「ブラッドリー、まさか君と肩を並べて戦う日が来るとは思わなかったよ。共通の敵がいるってのも悪くないな」


ブラッドリーは汗をぬぐいながら、にやりと笑った。「ああ、エリアス。君の戦術には驚かされたよ。敵を追い詰めるっていうより、まるで踊りでもしているかのようだったな」


エリアスは肩をすくめて答えた。「まあ、踊りは得意じゃないけどね。でも君の魔法の腕前には感心した。あの火の玉の魔法、もう少しで俺の眉毛が焼け落ちるところだったよ」


ブラッドリーは笑いながら答えた。「それはすまなかった。次回はもっと狙いを定めるようにするよ。ところで、エリアス、君の計画にはいつも裏があるんじゃないかと疑ってしまうんだが、今回はどうだい?」


エリアスは微笑んで答えた。「裏なんてないさ、ただ共通の敵に立ち向かう方が効率がいいだろう?それに、君とならもっと面白いことができそうだ」


ブラッドリーは腕を組んで言った。「面白いことか。たとえば?」


エリアスは目を輝かせて言った。「たとえば、次はあの巨大な城を攻め落としてみるとか、魔法と火薬を組み合わせて新しい兵器を作るとか。想像してみてくれ、俺たちが力を合わせれば、どんな敵でも打ち負かせる」


ブラッドリーは一瞬考え込んだ後、笑いながら手を差し出した。「いいだろう、エリアス。君の提案に乗った。共通の敵に立ち向かおう。そして、楽しみながらやろうじゃないか」


エリアスはその手をしっかりと握り返し、にやりと笑った。「決まりだな、ブラッドリー。これからは共に戦おう。そして、世界を驚かせるんだ」


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る