魔法伝説一驚きの旅路

第12話 援軍

三人の驚いた表情の男たちが笑顔の女性を見つめていると、突然、馬の蹄の音が響き渡り、兵士たちが道を譲る中、六騎の馬が後方から駆け上がってきた。先頭にいるのは白髪の武術の達人、エリック・グレイウッドだった。ユリシーズとその女性は一斉に迎えに行き、「叔父様」「師匠」と呼びながら馬から降りて礼をした。エリックは「エヴァン、どうしてユリシーズと一緒にいるんだ？」と尋ねた。その女性はエリックの弟子であるエヴァン・ウィンチェスターだった。エヴァンは「ユリシーズが笛を聞かせるって言ってきかないんです。聞きたくなかったのに、行かせてくれなかったんですよ。師匠、公平に見てください」と答えた。

エリックが官吏を殺したことは、すでに知れ渡っており、彼が突然現れたことで、一行は恐れを抱いていた。エリックの後ろには、ジョン・ブラックウッド、ジェーン・ブラックウッド、マイケル・グリーン、アレックス・ストーン、そしてジェームズ・スミスの五人が続いていた。前夜にクロエが独りで出発した後、ジェーンは翌朝不機嫌そうに「なんであなたも一緒に行かなかったの？」とマイケルに詰め寄った。マイケルは必死に謝罪し、説明した。ジョンは「彼らが愛し合っているのはわかるが、クロエが一人で危険な目に遭わないよう、急いで追いかけるべきだ」と指摘し、三人は馬を飛ばしてエリックに追いついた。

彼らはクロエを心配しながら全力で急ぎ、途中で一切の遅れを取らなかったため、すぐにエリアスたちに追いつき、文泰來が前方にいると聞いた。六人六騎は風のように追いかけた。

ユリシーズはエヴァンの訴えに顔を赤らめたが、言い訳の余地はなかった。エリックはエヴァンに「前方は危険だから、ここに留まって驚かせないようにしなさい」と命じた。エヴァンは熱烈な興味を示したが、エリックは構わず仲間たちを引き連れて東へと向かった。

一方、エリアスは仲間たちを率いて官吏と護送隊を追い、数里進んだところで、前方に人馬の列を見つけた。無塵道士は馬を先導し、「追え！」と叫び、さらにスピードを上げた。駱冰は白馬に乗って敵の頭に追いつき、双刀を手に取り、攻撃の準備をした。しかし、突然東から数十匹の駝馬が現れ、官吏たちとの間で激しい戦闘が始まった。

エリアスは仲間たちに「無塵道士、ジョージ、アレックス、あなたたちは監禁された文泰來を救出するために大車を奪いに行け。他の者は様子を見ながら対応するんだ」と命じた。

無塵道士たちは敵陣に突入し、鋭い剣技で敵を圧倒した。無塵道士は敵の攻撃をかわしながら、精確な一撃で敵を倒していった。彼の驚異的な剣技は仲間たちを鼓舞し、士気を高めた。ジョージとアレックスは敵の防御を突破し、大車に向かって進んだ。

その間、突然、前方からの叫び声を聞き、馬を止めて敵の援軍が現れたことを確認した。混戦の中、エリアスたちは戦況を見極め、援軍がどの勢力に属するかを判断するために注意深く観察した。

混戦の最中、無塵道士たちはついに大車に到達し、監禁されていた文泰來を救出することに成功した。エリアスたちは文泰來を安全に守りながら戦い続けた。エリックたちも戦場に到着し、エリアスたちと合流して共闘した。

ブラッドリー・ホークウッド率いる敵の援軍も参戦し、戦いはさらに激化した。ブラッドリーはエリアスに対して強力な魔法を使い、圧倒的な力を見せつけたが、エリアスは巧みな戦術でこれに対抗し、ブラッドリーを追い詰めた。

エリアスたちの協力により、敵はついに撤退し、戦場は彼らの勝利に終わった。エリアスはブラッドリーに「今後は共通の敵に立ち向かおう」と提案し、ブラッドリーもこれに同意した。