第7話 魂奪いの剣
その一撃はレオナルドの魔法を阻止し、彼は地面に倒れた。マーカスと仲間たちはすかさず彼を取り囲み、その魔法の力を封じ込めた。だが、レオナルドはまだ完全に無力化されたわけではなかった。彼の目にはなおも鋭い光が宿っており、薄ら笑いを浮かべていた。
「お前たち、本当に私を封じ込められると思うか?」レオナルドは静かに囁いた。
突然、彼の周囲から黒い霧が立ち込め、仲間たちは後退を余儀なくされた。その霧は彼の体を包み込み、次第に彼の傷を癒していった。
「やはり一筋縄ではいかないか。」マーカスは剣を構え直し、仲間たちに指示を飛ばした。「ウィルフリッド、君の七十二式を使って彼を押さえつけてくれ!」
ウィルフリッド僧侶は頷き、一歩前に出た。「七十二式『魂奪いの剣』、今こそその力を見せる時だ。」彼は剣を高く掲げ、古代の呪文を唱え始めた。
第一式:霊魂の刃
剣が青白い光を放ち、その刃が霊体を切り裂く力を持つようになった。ウィルフリッドは剣を振り下ろし、黒い霧を切り裂いてレオナルドに迫った。
第二式:影の連撃
ウィルフリッドの影が実体化し、もう一人の彼がレオナルドに襲いかかる。影と実体が一体となり、レオナルドに次々と攻撃を加える。
第三式:幻影の舞
ウィルフリッドは高速で動き、無数の幻影を作り出した。レオナルドはどれが本物か見極めることができず、混乱に陥った。
第四式:聖なる防壁
ウィルフリッドは仲間たちを守るために聖なる防壁を展開し、レオナルドの反撃を防ぐ。この防壁はどんな攻撃も跳ね返す力を持つ。
第五式:神の雷
天から雷が落ち、ウィルフリッドの剣に宿る。その雷の力を借りて、彼は一気にレオナルドに突進した。
レオナルドはこれらの攻撃を受けながらも、なんとか持ちこたえていた。しかし、ウィルフリッドの七十二式はまだ序の口だった。
第六式から第六十式
ウィルフリッドは次々と強力な技を繰り出し、レオナルドを圧倒していった。彼の剣術は魔法と融合し、絶大な力を発揮した。
レオナルドは次第に追い詰められ、ついに膝をついた。「これほどの力を持つとは……」彼は息を切らしながら言った。
第七十一式:死者の息吹
ウィルフリッドは最後の力を振り絞り、死者の息吹を放った。この技は敵の生命力を吸い取り、その力を封じ込める。
第七十二式:天の裁き
「これで終わりだ!」ウィルフリッドは剣を高く掲げ、天から光の柱を呼び寄せた。その光はレオナルドを包み込み、彼の魔力を完全に封じ込めた。
レオナルドはついに力尽き、地面に倒れた。彼の体からは魔力が消え去り、ただの人間として横たわっていた。
マーカスと仲間たちは深い息をついた。「これで終わったか……」マーカスは安堵の表情を浮かべた。
「だが、これが終わりではない。」ウィルフリッドは警告した。「彼の背後にはまだもっと強力な存在がいるかもしれない。これからも警戒を怠るな。」
闇の勢力はまだ彼らの前に立ちはだかるかもしれない。
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