2.海に解く魂の記憶

 足元を駆け抜ける風は夏の終わりを優しく知らせるかのように涼しく、そして太陽は去ろうとする夏を引き留めるかのように燦々と輝いていた。

 私は子供の頃からこの時期が好きだった。

 どうにも苦手な暑さが無くなり、かといって耳たぶを裂くような寒さも無い。過ごしやすい時期だ。

 そして、"あの人"が特に好む花の多くが開花期を迎える季節でもあった。そういう意味でも私はこの時期が好きだった。


「……今年のは特に綺麗だ」


 彼女は葉ものとダリアのみのシンプルな花束をよく好んだ。

 私の感想としてはケイトウなどの個性的な花も入れてアクセントを作るのが好みなのだが、一度そのようにオーダーした花束への反応は微妙だった。

 彼女はケイトウも好きな筈なのだが、こと花束に関しては主役ダリアだけで良いと考えているようだ。


「……」


 清潔感のあるドアを開き、ほんのりと消毒液が香る部屋へと入る。

 そこにはいつも通り私が愛してやまない"あの人"が居た。


「おはよう、乃愛のあ


「おはよう。輝樹てるきくん」


 季節に合わないニット帽を被った彼女がこちらに顔を向ける。外を見ていたようだ。


「あ、それ! ダリア?」


「そう。毎年買ってるけど、今年も買っちゃったよ。綺麗だったからつい」


「何度見ても飽きないからね。 ……今年はシックな色合いなんだ」


 ベッドの横に座って花束を手渡すと乃愛は微笑んだ。


「好きだろ? こういう雰囲気。あの花瓶とも相性が良いし」


「んふ、大好き。この部屋の物全部この色で良いくらい」


 そう言った彼女は暫くの間言葉を発さずに、花束を見つめていた。

 外の木の葉が三度音を立てた頃、彼女は再び口を開いた。


「帰りたいって、お医者さんに相談してみたの」


「え?」


「最近体調が安定してるから…… お家で過ごしても同じだって思ったんだけど──」


 表情を見せないように俯く。しかし手の中でクシャクシャと音を立てる包装紙がその感情を物語っていた。


「無理だって。やっぱりここから出たら私は生きられないみたい」


「……そっか」


「ごめんね」


「謝る事なんて無いよ」


 肩に手を置くと彼女は無理に口角を持ち上げたまま僕の顔を見つめた。


「"謝ることなんて無い"……? 貴方はこの状況に不満は無いの?」


「あるさ。でも君のせいじゃない」


「そんなの嘘だよ。私の身体がこんなのだから…… 何年も、何も出来ずにただ貴方の事を縛り付けて……」


「それは病のせいで君のせいじゃない。そして君の傍に居る事を選んだのは僕だよ。頼まれたわけじゃないし使命感なんて物も無い。僕の意思だ」


 本心をありのまま話すと彼女は笑顔のまま涙を流した。


「……まだ間に合うよ、私の事はもういいから。子どもも居ないし、いい加減もっと良い人を見つけて幸せになったら?」


「君以外の人とは幸せになれる気がしないな」


「じゃあ、私が居なくなったら貴方はどうするの?」


「ずっと一人でいるさ。この指輪だって絶対に外さない」


 弱々しい握力に捕らわれていた花束を受け取り、包装紙を外して花瓶へ移す。

 すると彼女は窓の外へと顔を向けた。


「……それで貴方は幸せなの?」


「もちろん。今まで程じゃないけどね」


──────────

───────

────


 私は、とても大きな願いを持っていた。

 この病室から抜け出して、私達が出会った場所へもう一度行きたいという願いだ。

 長く急な坂道を登りきると、街を一望できる広い自然公園にたどり着く。そこで私達は出会った。

 彼は美術部の活動として風景画を描く為、私は死ぬ為。

 当時の私達は互いに大きく目的が違うのに、目に見えない何かによって強く惹かれ合った。私はそう思っている。


「ここで何をしているんですか?」


「っ! え!? あ、僕は美術部のあの──」


 最初の会話はそんな物だった。

 五日連続で彼の姿を見た時、私は我慢できずに声を掛けた。

 彼が居たら死ねないではないか。そう思って何度日を改めても彼は居た。だから出て行って欲しかった。

 大して興味のない彼の素性を聞き流すと、彼は意を決した表情で質問を返してきた。


「貴女は何をしにここへ? 何度か来ていましたよね?」


 返答に困った事を覚えている。あの時は人生で一番困った瞬間だった。

 自殺の為などと言えば色々と面倒臭くなる。しかし適当に嘘を吐こうにも良い嘘が思い浮かばない。

 良い感じに追及されない嘘を吐きたい。そう思って絞り出した答えは──


「さあ?」


 自分でも意味不明な物だった。


「さあって…… ここ、何も考えずに来るような所ですかね?」


「そういう人だって居ると思いますけど」


「え……? す、すみません」


「じゃあ、さようなら」


 何もかもが上手くいかない。そう思って選んだ"終わり"すらも上手くいかない。

 その日の夜は何もする気が起きずにただ毛布に包まっていた。

 『明日は時間をずらそう。いくら何でも早朝に訪れるような事は無いはずだ』と、根拠の無い確信を持って朝を待った。


「……」


 しかし翌朝、彼は居た。


「学校はどうしたんですか」


「うわ!! え、あ、貴女は昨日の……!」


「学校には行かないんですか」


「え、学校? 今日、土曜日……」


 その言葉を聞いた私はついに全てがどうでも良くなった。半ば自暴自棄になり、泣き喚くのを我慢しながら"不機嫌"を剥き出しにした態度で彼の隣に腰を掛けた。


「……絵、全然進んでませんね」


「……ええ? あ、まあ、ハイ」


「いつ終わりますか」


「ええー…… 分か、りません……」


「……はあ」


 『じゃあ逆に考えて今日の分が終わるまで待てばいい』。そう考え直して、その日は彼の様子を見る事に決めた。


「……」


「……」


 サラサラと風に響く木の葉の音を聞きながら、彼が手に持つスケッチブックを見つめる。

 乱雑に見えて繊細かつ複雑な線がいくつも走っている。ラフという物だろう。まだまだ時間が掛かりそうだと思いながら観察を続けていると、ふと彼の手がこの数分間一度も動いていなかった事に気が付いた。


「描かないんですか?」


「えっ? あ、いや…… 見られていると描けないと言いますか…… その」


「見られていると描けない?」


「はい。恥ずかしいんです」


「恥ずかしい……? じゃあ完成した物も見せられないじゃないですか。何の為に描いているんですか?」


「完成品と途中の物では大きく違うんです」


 そう言った彼は数ページ戻り、色まで完璧に仕上げた絵を見せてくれた。


「完成品は、言わば失敗を全てやり直して"自分なりの完璧"に到達した物なんです」


「……」


「対して描いている途中の物は…… 何と言うか、失敗に気付いて直して、少し描き進めてまた失敗に気付いて直して…… っていうのを何度も何度も繰り返す予定の物なんです」


「はあ」


 きっと、あの時の私は"よく分からない"という感情が表情に出ていたのだと思う。

 鉛筆を強く握った彼は羞恥心を誤魔化すように線を引きながらブツブツと語っていた。


「その書いて直してっていう所を見られたくないと言いますか……」


「そうなんですね。分かりました」


 しかし言わんとしている事は分かった。恥ずかしいからあっちを向いていてくれという事だろう。

 そう解釈した私はベンチの上で身体を回して彼に背を向けた。


「はい、描いて下さい」


「は、はい。すみません……」


 私が背を向けてから数秒が経った頃、鉛筆が紙の上を走る音が鳴り始めた。

 先程の控えめに線を引いていた時とは違う。何処か自信があるような。あるいは自分以外に強く信じられる物があるかのような迷いの無い音だった。

 見られていないとこんなに違うのかと思いながら、私は瞳を閉じて静かな音に耳を傾けた。


「その絵、何の為の絵ですか?」


「部活で提出する為の物です」


「……美術部? 漫研?」


「美術部です」


「へえー」


 緊張が解けた頃。そんな会話をした事を覚えている。

 何故かは分からないが、初めて声を掛けた時よりも彼に対する興味が少しだけ強かったような気がする。本当に少しだけ。

 結局その日は絵は完成しなかった。そして死ぬ事も出来なかった。彼だけお弁当を持って来ているのを見て、私は昼頃に帰宅した。

 そして翌日の日曜日、その日も当然の如く一日中彼が居た。


「あ、お、おはようございます……」


「……おはよ」


 恐る恐る挨拶をされたその時、『休日は駄目だな』と確信した。

 更に翌日、月曜日の朝。私はまた公園を訪れた。

 彼は居なかった。誰も見ていない状況、まさに私が求めていた瞬間だ。しかし──


「……」

 

 『今居なくても午後には彼が来る』と思うと死ぬ気になれなかった。

 恐らく私はその時『誰にも見られていない状態で死にたい』ではなく、『死んだ事を誰にも気付かれたくない』と思っていた事に気付いたのだろう。

 彼は絵を完成させるまで毎日ここへ来る。だから私がここで死んだら、"死んだ私"を彼に見られる。そう思うと何だか本能的な嫌悪感を感じた。

 だから私は、彼が絵を完成させるその日まで死を我慢する事に決めた。


「……バカみたい。死んだらそれで終わりなのに」


 どうしてこの期に及んで死んだ後の事を考えるのだろう。

 そんな事を思いながら、私はその日も死ねずに彼の絵を見た。


──────────


「名前、なんて言うの?」


「え、題名ですか?」


「違う。君の名前」


 絵の完成を見届けると決めた日から五日が立った日、私達は"他人"じゃなくなった。

 友達と言って良いのかどうか。私自身の態度のせいで疑問が浮かんでしまうが、少なくとも他人ではなくなったと私は思っている。


「あ、僕の名前か。僕は永春輝樹ながはるてるきって言います」


「ふうん、輝樹くん」


「貴女は?」


「……天望乃愛あまみのあ


「天望さん」


「……きも」


「え、なんで!?」


 その日を境に私と彼はゆっくりと時間をかけて親密になっていった。

 絵を描く彼と背を向ける私。互いに目も合わせない状態で一日に二、三度会話を交える。

 何故かその日常を悪くないと思った。最後にこういう経験が出来て少しだけ嬉しいとか思っていた。


「天望さんって何年生ですか?」


「三年。輝樹くんは?」


「二年生です」


「ふうん…… その制服、どこの高校だっけ?」


「え? いや、僕中学生です」


「……は? 四つ下?」


「そういう事になりますね……」


「老け顔」


「そんな事初めて言われたんですけど」


 何気ない会話を続ける日々。それにも当然終わりが来るわけで。

 永遠に続く筈はない。そう覚悟して死ねる時が来ることを待っていた。

 のだが。待てど暮らせど"その時"はやってこない。初めて会話をした日から大体三週間が経った頃、私は思わず直接訊いてしまった。


「ねえ、いつになったら完成するの?」


「……うーん」


 彼の答えは曖昧なままだった。

 見た通りの物を描く。それは簡単な事だろう。勿論それを可能にするスキルを修得するのが困難である事は知っている。

 私が言いたいのは、基礎的なスキルがある事を前提とした上で、この風景はさほど難易度が高くない筈だという事だ。

 語気からそんな思考を読み取ったのか、彼はラフを見つめながら首を傾げた。


「何か、足りないんです」


「足りない?」


 オウム返しのように訊くと、彼は隣へ来るように手招きをした。


「上手く書けているって自分でも思える出来にはなったんですけど……」


「うん。うまいね」


「ありがとう。でも── 実際の景色を見て下さい」


「……そっくりだよ?」


 これと言って変な所は思い当たらない。木の枝の角度から遠くに見える建物まで全てが忠実に描かれていると私は思った。


「もう一回絵をどうぞ」


「うん?」


 この絵のメインは街を見下ろす景色だ。それを囲むように草花や木々、そして下の方に柵が描かれている。

 実際に目で見た物と相違はないのだが、ダイレクトに目で捉えた景色と彼が描いた絵とでは何か微妙な差があるように感じた。


「周りの木々と柵に比べて、見下ろした街並みと空じゃ書き込みが全然違います」


「んー……」


「風景画としてはこの構図で良いんだろうけど…… 生憎僕の腕前じゃまだそんな魅せ方は出来ない。周りを描き込んでしまったせいで中央の風景が"余白"になってしまっているように見えるんです。街も雲もある。でも"そこ"には何も無い」


 実際の景色の、柵の手前を指差す。

 確かに目を集めるであろう部分に"柵と遠くに見える街並み、そして空"という構図ではほんの少し、ちょっとした何かが足りないような気がした。


「ストーリー性も無いし……」


「そんな物も必要なの?」


「簡単な物で良いんです。ただ一人"街を眺める人"って登場人物がこの中に居れば…… 多分この真ん中の景色がメインの絵に出来ると思うんです」


 そこまで言った彼は、真剣な表情で自らの絵を見つめた。

 その横顔を見た私は『こんな表情で絵を描いていたんだなあ』と、ほんの少しだけその横顔に見惚れた。


「ダメ元で言ってみますけど」


 私の視線に気付かないまま、彼が私の方へと顔を向ける。

 ぶつかり合いそうになった視線をすんでの所で上へ避けて意外にも整えられている彼の眉を見つめると、思いもよらない言葉が耳に飛び込んできた。


「ここに天望さんを描かせてほしい」


「……えっ、無理」


「そ、そこを何とか!」


「自分でダメ元って言ったじゃん! 食い下がるな!」


 『断られる事は百も承知だった』。そんな態度でありながらも彼の瞳には心の底から湧き上がって来ているような熱があった。

 背中越しに聞いていた彼の鉛筆の音のように。信じてやまない何かが私にあるのだろうか。無意味で無価値で、全てが無駄なこの私に。


「お願いします……!」


 当時の私は、自分を信じていなかった。自分に未来なんて無いと思っていた。いや今も思っている。

 悲しい話でよく聞く病気を患って。普通の一生が送れない事を悟って。

 そんな状況下で自分自身の何に期待を寄せれば良いのだろう。

 "未来に溢れる若者"から未来を奪ったら一体何が残るのだ。私はその問いに対する答えを持っていなかった。

 だから私は、私に何かを見出した彼の事を信じられなかった。


「なんで私なの?」


「………っ」


「丁度近くに居たから?」


「そ、そんな適当な理由じゃありませんよ」


 様子からして、確かな理由は有ったのだろう。

 しかし当時の彼は思春期真っ只中。『年上の女子を絵のモデルに誘う理由』なんて、言葉に詰まってしまうのも当然だったと今なら理解できる。


「天望さんがここへ来る理由って、絵を見たり僕に会う為ではないでしょう」


「……う、うん。当然じゃん」


 あの瞬間、少しだけ心臓が跳ねた事を確かに覚えている。


「ですよね。天望さんには天望さんの目的があってここへ来ている。だからこそなんです」


「どういう意味?」


「先程言った"ストーリー性"です。僕が想像した誰かとか、僕が連れて来た誰かとか、そういった人に街を見せるよりも、街を見る貴女を描いた方がきっと…… "説得力のある画"になると僕は思うんです」


「……」


「貴女が一番最初にここへ来た時の感情のままに、あそこへ立ってみてくれませんか。作らない表情で。本当に、ありのままで」


「……ははは、なにそれ」


 信じられないとは思いつつも、"面白くない"とは思わなかった。

 もし、私が本当の本当にありのまま柵の前に立ったら。彼は私の死にたいという気持ちを見抜く事が出来るだろうか。

 後悔するだろうか。それとも演技だと思うだろうか。

 もしかすると完成した絵が自殺を示唆する問題作なんて扱いになるかもしれない。


「ちょっと面白いじゃん。モデルみたいにポーズとかしなくていいなら…… やってみようかな」


「ありがとうございます!」


 そんな意地悪な思考の中で、見えないフリをしていた感情があった。

 今思えば、私の事を知ってほしかったのかもしれない。


「じゃあ、良い感じの所まで行ったらストップって言ってね」


「はい」


 私が選んだ死に方は飛び降りではない。公園の端の方にある林で首を吊るつもりだった。

 しかし、柵へ一歩進むごとに心臓の動きが激しくなってゆく。


「っ…… ふっ……」


 脚が震える。

 違う、今は死なない。そう自分に言い聞かせながら柵へ手を掛けると、少し前まで何気なく眺めていた風景が視界一杯に広がった。


「っ、う、ぐ……」


 そして、涙が出た。


「え!? あ、天望さん……!?」


「く、来るな!! そのまま描けよ!!」


「でも……!」


「私だってなんでこうなるのか分からない! でもっ……!! それってつまり"ありのまま"なんじゃないの!?」


 動転しながら膝を折ってしゃがみ込む。

 どうしてか、柵の隙間を通して見る景色から今すぐ逃げたい気持ちで一杯だった。


「だとしても! こんな状況じゃ描ける訳ないでしょ!!」


 そう言った彼は私へ駆け寄り、肩を抱いてベンチまで戻してくれた。

 その時、私は初めて彼に触れた。


 結局、彼は私の絵を描かないまま風景画を仕上げ、部活に提出したと後から聞いた。

 提出の報告を聞いた二日後。『やっと全部終わったんだな』と少し寂しく思いながらいつもの坂を登りきると──


「……あ、こんにちは、天望さん」


 彼が居た。


──────────

───────

────


 結局私と彼はその後も会い続け、いつからかその関係は"交際"になり、そして彼が社会人になってから三年が経った頃に結婚をした。

 そして結婚から二年が経った頃、私の病状が悪化してあと数年の命である事を知った。


「……」


 私があの時死のうとしていた事は彼に明かしていない。確実に面倒臭い事になるからだ。

 今は死にたいとは思わない。死にたくない。

 それでも、夜に眠って明日目を覚ませるかどうかは私にも分からない。


「輝樹くん」


「ん?」


 今の私は、届かない景色を見上げながら静かに落ちてゆくだけだ。深く身を委ねるように、痛みから逃れる事も出来ないまま。


「お願いがあるの」


「なんだい?」


 私は先へ行く。だから貴方は貴方の人生を歩んで。

 そう本心から言えたなら。貴方は諦めてくれたのだろうか。


「私の絵を描いて」

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