新たに生まれそうな絆、しかし絆とは案外簡単に切れるものである

 先ほど初めて会ったばかりで、どういう人間かもわからない彼だが、今のところは信用して良さそうである。しかし簡単に気を許してはいけない。


 ここまで僕が用心深くなっているのには理由がある。このカードに書かれている自分の能力、僕の場合は殺傷能力がないであろうテレポートだったが、もし能力が雷だったら人を傷つけることも殺すこともできる。その能力を授かったものが無闇に人に使ったら…考えるだけでも恐ろしい。


 そのため、自分とこの世界を一緒に生き残る協力者は欲しいのだが、破壊者は絶対にいらないと思っている。


 彼の能力が人を殺せる能力だった場合、彼の性格次第では行動を共にする事が出来ない可能性があるのだ。しかし、食料の問題がある以上、食料を分けてくれる可能性がある見つけた生存者から簡単に離れる事は難しい。


 彼の性格がよほどひどいものでない限り、これから一緒に行動する事が増えるだろう。


「そういやまだ名前言ってなかったな、宮本春樹みやもとはるき16歳だ。まあよろしくな。」


笠井竜かさいりゅうです。12歳です。えっと春樹さんって呼べばいいですかね?」


「春樹でもいいけど、「さん」をつけるかは任せるよ。じゃあこっちは竜って呼べばいいか?」


「あっはい。春樹さん、竜で大丈夫です!」


「さっき知り合ったばっかりなのにな、もう名前呼びになっちゃったよな。」


「まあこんな状況ですしね…」


 なんて呑気に話していたいところだが、(それなりに深刻な話でもあったが)このままではいつか食料や飲み物が尽きて死ぬことは確実だろう。そんな苦しんで死にたくはない。


 僕は「ちょっと外見てくる」と言い竜から離れて考えていた。


 何か食べ物を探す方法は…


「っ!!!」


 そんな声が聞こえた。まさか!竜の身に何かがあったのだろうか?


「竜!なんかあったか!?」


「春樹さん!猪、いや猪のような何かが襲ってきました!幸い始めの突進を避けれたので無事です!」


 猪?猪がこんな食べ物もなさそうなところにいるのか!?


 いや、その前に竜だ。竜が今どんな状態なのかを把握しなければ。


「竜!!逃げれるか??」


「あっちの方が断然早いです!春樹さんは!?」


「逃げようと思ったら逃げれるけど、そっちは大丈夫か!」


「いや、逃げれないんで仕留めます。」


「大丈夫か!?気をつけろよ!」


 最悪酔うだろうがテレポートで何とかしよう。











 そして僕はこのあとこれからどうなるか想像したくないほど強力で、また危うい竜の力を見たのだった。


 そう、僕が最も恐れていた破壊者にもなれるであろう強大な力を。


____________________


 コメントをまだもらった事がないので呼んでくれた人がどんなふうに思っているのかは分かりませんが、いろいろツッコミたいんじゃないんですかね。


 もう1人の主人公は誰だよ、とか

 世界観もうちょっと説明せい、とか (作者の想像です)


 呼んでくれた人がゆっくり世界観に浸ることができる小説を目指してます。


 作品のテンポは早いですが、根本的なところはゆっくり説明していこうと思います。


 ここまで読んでくれた人、ありがとうございます。


 まあカクヨムに来てから時間があまり経ってませんし、ゆっくり皆さんに楽しんでもらえる小説を書く力を養います。


 コメントでの意見や感想をお待ちしております。



 



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

ロスト・シティ〜史上最悪の現象〜 トマトP/なにも考えてない人 @tomato_p

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ

参加中のコンテスト・自主企画