第19話 眠り姫と魔女のお悩み相談
今日は2期生の
「ちょ…ちょっと眠莉さん…?」
「………」
「あの…何か言ってくれませんか…?」
「…………」
…眠莉さんの部屋にお邪魔してから今現在まで、ずっと抱き締められていて身動きが取れない状況にあります…!
「えっと…とりあえず挨拶を…永遠を生きる魔女、
・よろしくー!
・メルちゃんや!
・ずっとまたコラボしたいって言ってたもんなネムちゃん
「それで、リスナーの皆さんに質問なんですけど…さっきから眠莉さんが離してくれないんですけど、何か理由を知ってたりしませんか…?」
・あーーっ…
・ネムちゃん拗ねちゃってるんよ
・ずっと抱き抱えられてんのかメルトちゃん
・だから無言なのかさっきから
眠莉さんが話してくれないので、リスナーの皆さんに聞いてみたけど…
「拗ねてる…?」
リスナーさんの言っている事の意味がわからなくて口にだしてみると、眠莉さんが私を抱きしめる腕の力を強めてから少しづつ話し始める。
「…永遠乃ちゃんは私の抱き枕なのに…あの写真の人…誰…?」
「写真…あっ、ネコルさんの事ですか?」
そういえば、先日希咲さんと遊んだ時に写真を送ってましたね……えっ…
「もしかして…あれで拗ねちゃったんですか…?」
「…うん」
まさかと思って口にだしてみると、どうやら当たっていたみたいです…
「…永遠乃ちゃんは私の抱き枕なんだから、他の人が抱きつくのはダメなの〜…!」
「わっ…ちょっと眠莉さん…くすぐったいですよ…!」
眠莉さんが私の首元に頭を埋めてきて、もふもふの髪が首筋をくすぐってくる。
「…私以外に抱き着かせないでよぉ〜…」
「えっと…それは難しいかもです…」
ネコルさんは友達ですし…それに言ったとしても、あの人が抱きつくのを辞めてくれるとは思えない…。
「むぅ〜…!」
私がそう伝えると、眠莉さんは明らかに不機嫌になって、前回触ったことのある柔らかい頬っぺたを膨らませてしまいました…
・独占欲か…?
・可愛すぎないかこのネムちゃん
・ここまで感情だすのも珍しいな
「…撫でて…!」
「えっ…?」
「傷ついたから、撫でて慰めてよ〜…!」
遂に駄々をこね始めてしまった眠莉さんを見て、撫でるぐらいなら…と判断して眠莉さんの寝癖のある頭に手を伸ばす。
「こ…こうですか…?」
「んぅ…そうそう…」
「なで…なで…」
やっぱり何回撫でても最高の触り心地の髪を撫でていると、不機嫌だった眠莉さんの顔がだんだんと和らいでいきます…
・<如月 ネコル>あーー!!僕も撫でてもらった事ないのに!!
そのまま撫で続けていると、コメント欄にネコルさんが現れて、それに眠莉さんが反応した。
「そうなんだ…ふふん…♪︎」
・<如月 ネコル>ぼ…僕も今度会った時に撫でてもらうもん!!ねぇ、良いよね?メルトちゃん
「えっと…それぐらいなら別に良いですけど…?」
・<如月 ネコル>わーい!…ほら!僕だって撫でてもらうんだからね!
「良かったね〜…?でも、初めて抱きついたのも、初めて撫でられたのも両方私だもんね〜…♪︎」
・<如月 ネコル>うっ…ぐぬぬ…!!!
・凄い煽ってる…w
・今日の眠莉ちゃん凄いな
・間に挟まれてるメルトちゃん大丈夫か?
ネコルさんと話す度に眠莉さんの顔には笑顔が宿っていって、今ではもう不機嫌な顔の面影は1ミリも残っていませんでした。
「ふふ〜…ありがとね〜メルトちゃん。お陰で良い気分になれたよ〜…♪︎」
「えっと…機嫌が直ってくれたなら良かったです?」
・<如月 ネコル>僕の機嫌は少し悪くなったけどね…!
「それじゃ〜…予定していた通り、永遠乃ちゃんと一緒に恒例のお悩み相談をやっていくよ〜」
・<如月 ネコル>無視するなー!
・www
・負けたなぁ…ネコちゃん
「もう…ネコルさんも今度会った時にちゃんと撫でてあげますから、一旦落ち着いてください」
・<如月 ネコル>で…でもぉ…
「でもぉ…じゃありません。配信中なんですから、メッ!ですよ」
・<如月 ネコル>うぅ…わかったよぉ…
「はい、良い子ですね」
ネコルさんは友達ですけど、今は眠莉さんとの配信中ですし、流石に少し自重してもらわないと。
「…なんか…私よりも距離感が近い気がする…?」
「そ…それでは1つ目のお悩みです!」
また眠莉さんの機嫌が悪くなりそうな気配がしたので、咄嗟にお悩み相談をスタートさせる。
【寝てはいけないタイミングで寝てしまいます、どうすれば良いですか?】
……これ、眠莉さんに聞いちゃダメでは…?
咄嗟にそう考えてしまったけど、なにか私が言う前に眠莉さんが話し始めてしまう。
「ん〜…夜にちゃんと安眠できてないのかな…?もしかして、寝れないからってお酒とか飲んで寝てない〜?」
・あっ…寝付けなくて飲んでます…
「やっぱり〜…お酒を飲んですぐに眠ると、深いレム睡眠が減少したり、利尿作用で夜遅くに起きることが増えちゃうんだよ〜」
・えっ、そうなんですか?
「うん。だからお酒を飲んで眠るのは辞めた方が良いよ〜…寝付けないなら、私が夜に毎日睡眠配信してるから、そこで私と一緒に寝よ…?」
・はい!そうします!ご回答ありがとうございます!
「寝る時間と起きる時間を決めて、規則正しい睡眠を取ろうね〜…起きたらカーテンを開けて朝日を浴びるのも良いよ〜……あれ、永遠乃ちゃんどうしたの…?」
「いや…えっと…」
眠莉さんの回答に少し心配していたけど、まさかこんなに真面目な回答をするとは思わなくて少し呆然としてしまいました…
・わかるよ…すっごいわかるよメルトちゃん…
・普段とのギャップが凄いんだよこの眠り姫
・めっちゃ真面目に答えてくれるんよ
・これは誰でも驚く
「…?…まぁ良いや〜…それじゃぁ次の相談に答えていくよ〜」
「は…はい!」
…その後も眠莉さんは届いた様々な相談に的確なアドバイスをしていって、遂に最後の相談になりました。
「えっと…次で最後ですね…ここまで全然役に立ってない気がするんですけど…私いりますか?」
「永遠乃ちゃんは存在するだけで癒しになるから大丈夫だよ〜…ね〜?リスナーさん達…」
・そうそう!
・<如月 ネコル>それには共感する。元気だして!メルトちゃん!!
・いてくれるだけで良いんだよ
・可愛いは癒し
「よくわかりませんけど…役に立ってるなら良かったです…?そ…それでは最後のお悩み相談はこちらです!!」
・照れてるなぁ
・照れポイントGET
・やっぱり可愛いよなこの魔女
・<如月 ネコル>あ〜…可愛すぎだよメルトちゃん
コメント欄がなにか言ってるけど、私は断じて照れてません…!
【親が結婚しろ結婚しろ言ってきますが、恋愛をする気にどうしてもなれません。どうすれば良いですか?】
「ん〜…難しい質問だね〜…永遠乃ちゃんはどう思う〜?」
眠莉さんがそう話を回してきてくれるけど、これは…
「…無理して恋人を作る必要はないと思いますよ。…1人でいた方が良いことも世の中にはありますからね」
・まぁ確かになぁ…
・プライベートの時間を確保しにくいってのもあるしな
・1人が好きって人も結構いるし
コメント欄にも共感してくれる人が何人か現れる。
「確かにそうだよね〜…でも、時間に余裕を持てば考えが変わる人もいるらしいから、仕事とかが落ち着いたらまた考えてみるってのも良いと思うよ〜」
・はい…もう少し落ち着いてからまた考えてみます。ありがとうございました。
私の回答の後に、眠莉さんが足りない部分を補填してくれる。
やっぱり、この先輩は凄いですね。
「それでは、これで今日のお悩み相談を終わります!」
「リスナーのみんな〜…相談送ってくれてありがとうね〜」
「また次の配信でお会いしましょう!せーの…」
「ご視聴ありがとうございました!」
「ありがとうね〜…」
【*この配信は終了しました。】
────────────
…最後のメルトちゃんの回答、少し元気なかったような…?
✂︎- - - - - - - -キリトリ- - - - - - - - - - -
もしも読んでくれた人がいるなら…
初心者の執筆なので、言葉の違和感や誤字などがあるかもしれません。もし見つけたら遠慮なく指摘していただけると助かります。
更新頻度も不定期ですが、続きが気になるって思ってくれた人がいれば嬉しいです。
[作者コメント]
寝る前にはコーヒー、お茶、コーラ、紅茶とかも飲まない方が良いらしいよ。
なんか水を飲むと良いみたい。作者は普通にカフェオレ飲むけど
次回更新日は未定です。更新し続けるのって予想以上に大変…読んでくれてる人には申し訳ないけど、少しの間休むと思います。
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