第6話:バカザクロ。
「ねえねえバカザクロ、ポンコツUFOから顔出しなさい?」
「ん〜?どこかで聞いたことのある声だな・・・まさか!!」
外から、なにやら大声で自分の名前を呼んでるやつがいると思ったザクロは
そいつを確かめるためUFOの窓を開けて下を見た。
するとそこに、やっぱりな女の子が手を振っていた。
「ゲゲッ・・・メーヴェ」
「お〜い・・・バカザクロ〜」
「なんで、メーヴェが地球にいるんだよ」
「あいつがいたら地球侵略どころじゃないぞ」
「メーヴェとなんか戦闘になったら地球まるごと破壊しかねないぞ」
「降りて来なさいよ、バカザクロ・・・」
「バカバカ言うな、バカメーヴェ」
「バカにバカって言ってなにが悪いの?」
「くそ〜あいつとは戦いたくないな・・・絶対負けるからな・・・」
「一旦、引くか・・・」
メーヴェにビビったザクロは、とっとと逃げ帰ってストロベリーに報告した。
「モニターで様子を見ておったわ、バカめが」
「天使ごときで、すごすご引き上げてきおって・・・情けない」
「あの女にビビって引き返したとあっては私の
「でも相手はラブヘブンの天使の中でも最強の女ですよ」
「あいつのせいでわが軍が全滅する前にストロベリー様にお伺いを立てようと
思いまして・・・」
「今ある数だけではとても太刀打ちできないかと・・・」
「くそメーヴェめ、なんでまた地球なんかにいるんだ」
「気まぐれな女ですから・・・しばらく様子を見ていなくなったところで、
再侵略と言うのはいかがでしょう?」
「まどろっこしい・・・そんなことしてたら拉致があかん」
「私の前進を邪魔するやつは天使であろうと悪魔であろうと排除するのみ 」
「わらわ自ら地球へ降りるぞ」
「え、大いなるスロトロベリー様じきじきに・・?」
「手こずるようなら面倒だから地球ごと破壊してくれるわ」
「こんな星のひとつやふたつ銀河にいくらでも散らばっておるからな」
その頃地球では・・・
「ね、戦わないで、すごすご引き上げて行ったでしょ」
「そのうち親玉のストロベリーが痺れを切らして降りてくるから」
「大丈夫なの?勝てるの? 」
「勝てるけど、戦ったら甚大な被害が出ちゃうね」
「都市の一部は消えて無くなるかもしれないね」
「うそ、そんな呑気な・・・マズいじゃん」
その頃、警察や自衛隊が出動して一般市民を避難させていた。
敵が先制攻撃しないかぎり自衛隊は手が出せないからひたすら市民の避難に
回っていた。
「ハジメちゃんは私が守るからね、大事な人だから・・・」
「守るって?大事な人?」
「だって、ハジメちゃん私のカレシなんでしょ?」
「そうそう彼氏、彼氏・・・ハズバンド」
「それはまだ早いと思うけど・・・」
「じゃ〜ダーリンで・・・」
「だから〜あ、ごめん話は後にしたほうがよさそうね」
「わ〜できたら戦わない方向でお願いできたらいいんだけど」
「それは向こうの出方次第かな」
「相手は淫乱おばさんだから・・・平和な解決は望めないと思うよ」
「まあ、懲らしめてあげないとおばさん引き上げないでしょうけど・・・」
「おばさん来たみたいだよハジメちゃん・・・」
「え?どこ?」
「ほらあそこ」
ハジメにはメーヴェが指差した場所に何も見えなかった。
「私ね、視力が半端なくいいから・・・」
「視覚も、聴覚も、臭覚の犬の何十倍もあるの」
「普段はノーマルな状態にしてるけど・・・普段からそん能力使ってたら
見えすぎるわ、聞こえずぎるわ、臭すぎるわで、たまったもんじゃないからね」
「君ってすごいんだね」
「まじで、君って何者?・・・って聞くの二度目だけど・・・」
つづく。
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