第5話:危機感まるでなし。

ニュースでは空からエイリアンの軍団が地球侵略に押し寄せてきたとキャスター

が、まくしたてていた。


それは大淫婦ストロベリーの子分のザクロが宣戦布告したからだ・・・。


悪いやつがよく言うセリフ・・・。


「地球人よ、無駄な抵抗はよせ・・・どんな軍隊も我々の力には及ばん」

「このまま黙って地球を放棄しろ」

「さもないと地球人も雑魚エイリアンも全員、殲滅する」

「分かったか・・・がっはっはっはっは・・・」


テレビの中継はザクロの大見得をノーカットで流していた。


「あ〜ザクロね・・・相変わらずバカ笑いしてる」

「ああ、ウザいったら」

「せっかく楽しくやってたのに・・・もう」


「メーヴェ行こう」


ハジメはどさくさに紛れてメーヴェの手を引っ張って現場まで行こうとした。


「走ってたらかなりしんどい距離だよ」


「だって、走るしかないだろ?」


「ハジメちゃん、しっかり私の両手を持って離さないでね」


そう言ったかと思うとメーヴェはハジメの両手を持ったまま宙に浮いた。


「ハジメちゃん、飛ぶよ」


「うそ・・・うそ、まじかよ・・・うわ、うわ、うわ」

「飛べるなら飛べるって早く言ってよ」


「私、天使だよ、天使が空飛べなくてどうするの」


メーヴェはハジメの手を持ったまま現場まで高速で飛んだ。

現場に到着すると、街の上空にUFOが数隻止まっていた。


「さっき、偉そうに啖呵きってたやつ本気で地球侵略しようってのか?」


「みたいね」


「みたいねって・・・危機感まるでなしだね」


「ぜん〜ぜん、ビビってないもん」

「あのゴッツい筋肉バカ、ザクロって言って知ってやつだよ」


「へ〜そうなんだ・・・」

「で?、友達かなんか?」

「もしかして彼氏とか・・・」


「あのザクロが彼氏なんて・・・死んだほうがマシ」

「あいつ指名手配されてるし・・・」

「ザクロの親玉、ストロベリーってのは、最悪のおばさんなの」


「あいつが親玉じゃないの?」


「ザクロはただのパシリだよ」

「偉そうにしてるど・・・ただのヘタレだね」

「ザクロの親玉、ストロベリーは見境なしにいろんな星を襲ってるって噂だよ 」


「私の星を侵略しに来ても返り討ちに遭うから来ないの」

「だから地球みたいな弱っちい星を狙うんだよ」

「ああいうの、野放しにしておいたら宇宙の平和は脅かされるからね 」

「お仕置きしなくちゃね・・・それに私のお仕事だし」


「迷惑な話・・・私、ハジメちゃんとこうやって平和な毎日をすごしたいのに」

「ああ言うバカは私が許さないから」


「え?あんなのと戦うつもり?」


「戦う必要もないけどね」


「あのザクロ私を見たら、シッポ巻いて逃げて行くよ」


「あいつ強そうだよ」

「メーヴェってそんなに強いの?、そうは見えないけど・・・」


「人は見かけによらないの」

「見掛け倒しってのもあるけどね、あのザクロみたいに・・・」

「今まで何十回も懲らしめてやったよ、逮捕する前に逃げちゃうから」

「逃げ足だけは人一倍早いの」


「メーヴェ、天使って言ったけど婦人警官でもあったんだ、忘れてた」


「実は私とザクロは幼馴染だから」


「幼馴染?・・・じゃ〜なに?あいつも天使?」

「でも、どっから見ても向こうの方が普通のおっさんに見えるけど?」


「あいつは天使の落ちこぼれ・・・堕天使にもなれずに、おばさんに

おんぶに抱っこで使いっぱやってるの」

「ザクロのほうがおっさんに見えるのは、私はあいつと違ってほとんど歳を

取らない種族だからね・・・」


「そうなの?」


「君って何者?」


「私はメーヴェ」

「第10星雲4771-1002、ラブセブンって星の天使兼婦人警官」


「第10星雲なんて、宇宙図鑑に載ってそう」


「ハジメちゃんはここにいて・・・私、ザクロに説教して来るから」


つづく。


ミンクの出身惑星「第10星雲4771-1002「第10星雲4771-1002、ラブヘブンって

星の天使」について。

最初の数字10は、アイラブ「テニスで0はラブ」 4771は、「シナナイ」死なない。

1002は、トワニ「永遠に」以上です。

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