エンジェルナンバーは2121。

第2話：じゃ〜さ、僕の彼女になってよ。

彼女の名前は「メーヴェ」そして天使。

で、この地球には本当はもう一人の友達と一緒に来る予定だったみたいだけど

友達は風邪を引いて寝込んだらしい。

だから一人で来たみたいなんだけど無用心だからって彼女はペットを連れて

来ていた。

ってことでメーヴェはスカートのポケットの中から卵みたいなものを取り

出す出すと、その卵に向かって「タ〜マちゃん」って呼んだ。

そしたらその卵、モコモコと動くと奇妙な生き物に変わった。

頭が尖っていて体の色は水色・・・どこかビリケンに似ていた。

「この子がタマちゃん・・・」

「で、タマちゃんのポッケに入ってる黄色いのがリンクスだよ」

「わ〜？ハムスターよりちっちゃいけど？」

「いざとなったら、でっかくなるんだけど、ここでやっちゃったら家が

壊れちゃうからね」

「ああ、それはヤバいね・・・寝るとこなくなると困るし・・・」

「もういいよ〜」

ってメーヴェが言うとタマちゃんはもとの卵に戻った。

「ね、メーヴェちゃん、この地球に悪いエイリアンを倒しに来たんだろ?」

「ほとんど雑魚キャラだけど中には強いやつもいるけど大丈夫なの?」

「倒しに来たって言うか、とりあえずパトロールだし・・・」

「だけど、いまんところ平和っぽいね」

「じゃ、地球にいる意味ないじゃん」

「そうだね、ないね」

「帰ってもいいけど・・・ラブヘブンに帰るより、こっちのほうが楽しそうだ

もん 」

「それに勉強しなさいって親に言われるし・・・」

「そか、そか、どこも同じだね」

「勉強なんてしろって言われるとテンション下がって余計 やらなくなるもんだよ・・・逆効果ってのが分かんないのかな 」

「だから、ここにいたらそういうのとか習い事とかから解放されるでしょ 」

「自由があるって、いいよね」

「だから気の済むまでここにいることにしたの」

「そうなんだ・・・僕んちはいいよ、ずっと、いてくれて」

「ところでさ・・・メーヴェ・・・・彼氏とかいる?」

「カレシ?」

「そんな人いないけど・・・」

「じゃあさ、僕の彼女になってよ」

「・・・・・」

「いきなりだね・・・」

「同種属の彼女作ればいいじゃないの？ハジメちゃん・・・」

「ダレでもいいの?・・・私、天使だよ？」

「いいんだ、天使でも文句言わないからさ、中学の時から彼女がいないんだ」

「って言うか天使の彼女なんて自慢だよ・・・優越感バリバリじゃん」

「それに街を歩いたら青いのとか緑の色した異星人とか連れた地球人が普通に

歩いてるしね」

「ハジメちゃんはビジュアル悪くないから、なってあげてもいいけど、彼女に」

「ヒマだし・・・」

「ヒマだからってのはどうかと思うけど・・・うそ、まじで?」

「なってくれるの？彼女に」

「やっぱ、考えよっかな・・・」

「え〜〜〜」

「ごめんなさい、じゃないんだからいいでしょ、考えてみようかなって言ってる

んだから脈アリだよ」

「この家にいて毎日顔を合わせるんだから彼女じゃなくてもいいじゃない?」

「いや〜言葉や態度で欲しいんだよね、こう言うのって・・・」

「彼女になってあげるって」

「でもって手をつないだりさ、チューしたりさ・・・」

「そんな低レベルなことがしたいの?」

メーヴェは口をへの字に曲げた。

「恋人どうしって、そう言うもんだろ?」

「う〜〜〜気色ワル〜・・・ウイルスバリ移るよ」

「変な病気になるとイヤだし・・・やっぱ、やめよう・・・」

「俺、病気なんか持ってないよ、そんなこと言わないで彼女になってよ」

「どうしよっかな〜・・・」

「ま、タダでこの家に住まわせてもらってるし前向きに考えてみるかな」

「よろしくお願いします・・・」

「ところでメーヴェ・・・君、背中に羽が生えてるんだね」

「え〜今頃？気づくのめっちゃ遅いから・・・」

そういう訳で地球でのんびり過ごすことに決めたメーヴェだったが、

それでは平和で平凡な話で終わってしまうので事件を起こしましょう。

平和なんてそうは問屋が卸さないのです。

つづく。