知られない!

猫面

気づいて

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液晶画面の向こう側には幾つもの星があって

煌めいている。

煌めきが強いほど

影が濃くなっている


僅か数ミリの液晶の奥には

僕よりも賢くて、美しくて、綺麗な人がたくさんいる

僕はあの人みたいに歌がうまいわけでもないし

顔が綺麗なわけでもない。

推しとは違くて、好きと言うより憧れに近い。

僕は才能があるわけじゃないし。


ああ誰も僕を見つけてくれない

誰も、僕の声を、姿を、賞賛してくれるわけじゃない

六等星以下の僕がどんなに叫んだって、それは輝く一等星にかき消されてしまう

僕も、あなたみたいな恒星の近くにいたらもっと輝ける!

いや、かき消されるかもしれない!

僕は変光星や彗星みたいに、目立つしかないの?

ただの六等星以下の僕は、宇宙の引き立て役になるしかないの?

そんなのおかしいじゃないか


誰か、僕を見つけてください!!!!!!

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知られない! 猫面 @VI_nekomen

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