【完結】異世界でもアイドルすればいいじゃない。知名度0でもアイドルは最強なんです!🙇‍♀️

湊 マチ

第1話 異世界への扉

桜井ゆいは今日もライブで最高のパフォーマンスを披露していた。東京ドームを埋め尽くすファンの歓声は、まるで地響きのように響き渡る。舞台上のスポットライトに照らされた彼女は、まさにトップアイドルそのものだった。


桜井ゆいは、背が高くスラリとした体型で、その均整の取れたプロポーションはステージ上でもひときわ目を引く。長く艶やかな黒髪はライトに照らされてキラキラと輝き、特有の透明感を持つ。大きな瞳はファン一人ひとりを見つめるかのように優しく、笑顔が絶えないその表情には、見る者の心を捉えて離さない魅力があった。衣装は、きらびやかなビジューが施されたホワイトとゴールドのミニドレス。ダンスのたびにスカートがふわりと舞い、彼女の動きをさらに美しく見せていた。


桜井ゆいは、デビューしてから瞬く間にトップアイドルの座を手に入れた。その成功の裏には、並々ならぬ努力と情熱があった。毎日の厳しいレッスン、体調を崩してもステージに立ち続けるプロ根性、そして何よりもファンを大切にする姿勢が、彼女を今の地位に押し上げたのだ。彼女のデビューシングル「きらめく未来へ」は発売直後にミリオンセラーを達成し、その後もリリースする楽曲は次々とチャートを賑わせた。メディアへの露出も増え、テレビドラマや映画に出演するなど、多方面で活躍している。


「皆さん、今日は本当にありがとう!次の曲は新曲の『奇跡の風』です!」


観客の歓声が一段と大きくなり、ゆいはマイクを握りしめた。その瞬間、不思議な光がステージを包み込んだ。眩い光の中、ゆいの意識は一瞬で遠のいた。


---


目を覚ましたゆいは、見知らぬ森の中に横たわっていた。周りには見たこともない植物や動物たちがいて、空気は新鮮で清々しい。しかし、ゆいは自分がどこにいるのか全く分からなかった。


「ここは…どこ?」


ゆいは立ち上がり、周囲を見渡した。すると、遠くから誰かがこちらに向かってくるのが見えた。近づいてきたのは、剣を携えた若い男性だった。


「大丈夫かい?怪我はない?」


彼は優しく声をかけてくれた。その勇敢な姿に、ゆいは一瞬で安心感を覚えた。


「私は桜井ゆい、東京から来たアイドルです。でも、気がついたらここに…」


「僕はリュウ。この世界、エリシアの騎士だ。君がここに来た理由は分からないけど、安全な場所に案内するよ。」


---


リュウに連れられて、ゆいは近くの村にたどり着いた。村の人々はカントリーミュージックを歌い、踊りながら生活していた。ゆいはその光景に驚きつつも、異世界での生活に適応する決意を固めた。


「ここではカントリーミュージックが主流なんだね。でも、私はJ-POPの歌手だから…」


リュウは微笑みながら答えた。「君の歌を聴かせてくれないか?この村の人々にとって新しい風になるかもしれない。」


ゆいはマイクを持っていないことに気づき、少し戸惑ったが、心の中で決意を固めた。村の広場に立ち、深呼吸を一つした後、彼女は歌い始めた。


「君の笑顔が、僕の勇気に変わる…♪」


ゆいの声が響き渡ると、村の人々は足を止めて彼女に注目した。その美しいメロディと力強い歌声は、カントリーミュージックしか知らない彼らにとって新鮮で衝撃的だった。


歌い終えると、村人たちは大きな拍手と歓声を送った。リュウも感動した様子で彼女に微笑んだ。


「ゆい、君の歌は素晴らしい。この世界にも君の力が必要だ。」


リュウの目には感動と興奮が溢れていた。彼はゆいの最初の異世界ファンになった瞬間だった。その言葉に勇気をもらい、ゆいは異世界でもアイドルとしての活動を続ける決意を新たにした。これからの冒険に胸を高鳴らせながら、彼女は新たな一歩を踏み出したのだった。


---


こうして、桜井ゆいの異世界でのアイドル活動が始まった。知名度0からスタートする彼女の挑戦は、多くの試練と感動をもたらすことだろう。異世界エリシアで、ゆいはどのようにしてトップアイドルの座を掴むのか。その物語が今、幕を開ける。


**作者より**

ここまでお読み頂きありがとうございます😭

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https://kakuyomu.jp/works/16818093079663896697/episodes/16818093079665328838

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