第9話 できることとできないこと

僕は当時、彼女が欲しくて何人かの女性と会っていた。


特に国際恋愛が好きな僕はベトナム人やタイ人といったコロナでも日本に残ってる国の人たちと連絡をとりあっていた。


でもコロナ禍ということもあって頻繁に会う人は少なかった。


会えないままメッセージと電話だけで終わった人も沢山いて、あの時ほど国際恋愛が難しかった年はない。


そこで僕は日本人女性とも珍しくデートをしていて、そんな傍ら先輩ともデートをしていたかたちになる。


だからこそ、先輩が僕に想いを打ち明けてくれた時、後ろめたさを感じた。


「前にも言いましたけど、お子さんもすでにいて、尚且つ歳が10歳以上離れてる方とは付き合えないと思います。僕も子どもほしいですし。それでもよければ全然デートはしますし、別にセックスしなくても買い物とかお出かけとか、まあ、コロナなので制限はありますけど、付き合いますよ」


僕はこれでも申し訳なく感じていた。本当はきっぱりと会わないと言う方が優しさなのかもしれない。


でも、一方で、寄り添ってあげたいという気持ちもあった。


何が正解かわからなかった。


「ありがとう。僕くんの無理のない範囲内で大丈夫だよ。他に同年代で気になってる人とかもいるだろうし」


「僕は今のところいないんですよね。でも彼女は欲しいと思ってますし、他の女性とも会ってます」


「じゃあ、彼女ができるまででもデートしてくれる?」


「もちろんです。それでよければ」


「ありがとう」


と言うと先輩はふふふと優しく笑った。


それ以来、会う頻度は増した。セックスをしないで食事だけの時や買い物だかする時もあった。


先輩との身体の相性は良くなかったと個人的には思っていたが、いざやる時は待ってましたと言わんばかりに先輩は求め続けた。


移動時のコロナの感染リスクを考慮して、僕の家に泊まることもあった。


家に泊まった時はとにかくやりまくった。


女性は歳をとると性欲が高まると聞くが本当のようだった。


初めてうちに泊まった時は近所で昼ご飯を食べた時だ。


食べ終えるとうちに来ることになったのだ。


少し雑談をした後、流れでセックスをした。


先輩の紅くプリっとふくらんだ柔らかな唇を甘噛みした。


先輩の大きめの胸元にできたシワをたどってゆっくりと身体を撫でほぐした。


上品な長さのスカートを丁寧に脱がした。


ベッドに移動してゆっくりと押し倒して身体の隅から隅まで舌で舐めた。


スイッチの入った先輩は正常位と騎乗位で求めてきた。


途中休憩を挟んで、再びキスをしてセックスをした。


夜中までセックスした。


朝起きるとまたセックスした。


マナーにうるさい先輩。


コンドームなしでは絶対にやらないと思ったが、コンドームがなくなってしまってもやりたいと言われた。


ただただ、求められ続けた。


最後の方は僕のあそこの勃ち具合が悪くなったほどだった。


このときは、昼過ぎにコンビニでご飯を買って、食後に解散した。


しかし、先輩とのセックスはこの日を境に激しさを増した。


2日連続でヤッたことがよほど気に入ったのか、それほど時間を開けずに再びうちに泊まりに来たのだった。


前回同様、お昼を外で食べ終えると、僕の住まいへ2人で移動した。


この時、先輩はXLのコンドームを1箱買って持ってきてくれていた。


「やばい、おかしくなりそう」


先輩はやってる最中、ふふふと笑いながら繰り返しつぶやいた。


僕が先にいくと、


「もう終わり?嘘でしょ?もう少し頑張れる?」


と言って僕のあそこが復活すらまでひたすら攻められた。


やれば3回戦は当たり前、2日連続でうちに泊まることもあった。


空白の期間を埋めるかの如く、先輩はセックスを欲した。


ゴムがなくなっても安心してできるように、多めに買うようになったが無くなるのはあっという間だった。



先輩とのセックスで唯一良かったのはフェラだった。


ぷっくりした先輩の唇に包まれ、赤い口紅が僕のあそこを赤く染めた。ねっとりした唾液が気持ち良さを何倍にも増してくれた。


先輩は性液を飲んでくれることはなかったが、いつも喜んでフェラをしてくれた。


僕は先輩との肉体関係が激しくなっていたこの間、2人の日本人女性と会った。


1人は付き合わなかったものの、付き合う手前までいった。肉体関係もないまま僕から去った。


もう1人は少し変わってる人で野外セックスをしてみたいと言う子だった。さすがに法的にやばいと言ってやらなかったものの、うちに来てカーテン閉めずにセックスした。


近所の人が見てるかもしれないとドキドキしながらのセックスだった。


この子は歳も近く、かわいらしくFカップとは思えない大きな胸と綺麗なくびれ、そして滑らかな肌が僕好みだった。


この子も僕のあそこを大きいと言って、驚きつつも、結構気に入ってくれた。


こうなってくると先輩とのデートが申し訳なくなってきた。


一度、この子とセックスした翌日に先輩とデートをしたことがある。


その時は勇気がなくて言えないままだった。


それがすごく後ろめたかった。


「今日はあまり元気ないんですね?もうやめとく?」


「あー、ごめんなさい。昨日待ちきれずに1人で抜いちゃいました」


「あ、そうなんだ。少し待ってくれても良かったのに」


先輩は少し不機嫌になった。


僕は罪悪感に包まれた。


別に僕に彼女ができるまでのお付き合いだと本人が言っているのだから、気にしなければいいものの、先輩とやりたいから付き合ってるだけなのかとか、同情だけでデートしてるのかと思うとなんだか腑に落ちない自分が嫌だった。


その子とは結局付き合わなかった。


野外セックスを僕とはできないと分かると早々に別の男を見つけに行ったのだ。


僕はこれを機に次に良い人が見つかったら、先輩に相談しようと心に決めたのだった。

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