第54話 五月

五月も、過ぎると、

晴天だと、汗ばむ。

これだけ暑いと、

夏は、どうなるんだろう?

そんな、事を考えながら、

現場を見て歩く。

詰め所に戻ってきて、

足りない材料を、拾い、

連休明けの、搬入計画書を、

書いたら、

連休前の仕事は、終わりだ。

明日からは、連休だ。

ゴールデンウィーク。

最近は、おやじ(社長)が、

凄く優しくしてくれる。

何時もなら、連休の、

仕事を入れて来るのに。

今年は、それが無い。

お陰で、聞きたくもない、

仲間内の、

愚痴なども、聞かなくて、

いいので、助かる。

この連休は、幸恵と、

のんびり過ごす事に、

なっている。

どこか、行きたい?

そう聞くと、少し、

お腹、出てきたから、

誠と、まったりしてたい。

お買い物だけ連れてって。

そう言われた。

幸恵は、立ち仕事を、

変わって貰っていたが、

最近は、足が、むくむから、

五月から、仕事は、

産休にして貰えた。

幸恵の、お腹は、

もう4ヶ月だ。

彼女のしたいように、

付き合おう。そう決めてる。

10月に、生まれて来る、

我が子の為に、そろそろ、

準備するのも、必要だし。


夕方、現場から出て、

車を走らせる。

家にいる、彼女の元へ。


鍵を開けて、中に入る。

フワッと、ご飯の匂い。。


ただいまー。

幸恵が、迎えてくれる。

お疲れ様。

お風呂沸いてるよ。

ありがとう。

ご飯も出来てるよ。

どっち先に、する?

取り敢えず、お腹触りたい。

いいよ。そう言って、

俺の手を取って、

お腹に当てる。

お腹を擦りながら、

俺は、ただいま。と、

お腹にも言う。

何か、昨日より、

大きくなってない?

そうかなぁ。

でもさ、

触ってわかる程の、

ペースで、育ったら、

お腹爆発しちゃうよ。

そう言って、幸恵は、

クスクス笑う。

そうだね。考えてみれば、

確かに。と、俺も笑う。


ご飯出来てるなら、

冷めちゃうから、先に、

食べようかなぁ。

と言うと、大丈夫。

今日は、パスタだから。

ミートソース作って。

パスタ茹でてないから。

と。微笑む。

それじゃあ。

汗かいてるから、

先に、お風呂にするね。


作業服を脱いで、

お風呂に入る。。


汗を流して、

軽く、湯船に浸かる。

お腹も空いてるので、

さっと、出て来ると。


幸恵は、パスタを、

茹で始めていた。

体を拭いて、

寝間着を着てる間に、

出来たよー。

テーブルに、

ミートソーススパゲティが、

出てきた。


テーブルに着くと、

いただきまーす。

と言うと、俺は、

黙々と、食べた。

本当に、美味しい。

幸恵の、ご飯。。














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