第51話 写真

今日は、午後から、

少し雨が降っていた。

車のワイパーが、間隔を空けて

動く。

仕事を、早めに上がらせて貰い

一度、自宅に帰り、身支度を、

整えてから、幸恵の働く、

駅ビルへ向かう。


結婚記念写真を、撮るために。


駐車場には、五時前に到着した

幸恵が、仕事を終えるのを、

見計らって、彼女を迎えに行く


ケーキ屋さんの所に、行くと、

丁度、店から、幸恵が、

出てきた。

お疲れ様。

そう声を掛ける。

パッと、こっちを見ると、

誠も、お疲れ様と返してくれた


六時からだよね。

そうだね。フードコートで、

何か、飲もうか?

そう言って、二人で、歩く。


何飲む?俺、買って来るよ。

そう言って、椅子を引き、

彼女を席に座らせて、注文を、取る。

んー。冷たいウーロン茶。

わかった。ウーロン茶ね。

そう確認して、

ウーロン茶と、アイスコーヒーを、注文して、受けとる。


はい。と、

注文の品を手渡しすると、

向かいの席に座った。


誠。今日は、ありがと。


ん。何が?


色々。

と言って微笑む。


アイスコーヒーを、飲む、彼。


それを、見てる私。


私に、気を利かせて、色々、

してくれる彼。。

ウエディングを、

着た私を見たいって、

言ったのは本当だと思うけど、

興味無さそうな、私に、

気を遣って、誘ってくれてる。

彼と一緒に、過ごしてから、

一度も、重い荷物も、持った

事がない。。

思い返すだけでも、

誠が、居ればそれで、幸せ。。


どうしたの?ぼーっとして?

のぼせた?大丈夫?


ちょっと、のぼせてるかも。

そう言って、笑う。


彼は、結構、心配症。

最初は、そんな感じ、

全然しなかった。。


体調、大丈夫?

無理しないでよ。

心配そうな顔で言う。



今日は、調子良いよ。大丈夫。

誠は、心配しすぎ。と苦笑い。


そう言われても。と、

頭を搔く。

俺も、あんまり心配されるの、

苦手だけど、

幸恵だから、心配しちゃうって

言うか。なんか、悪いな。


ふふっ。でも、それは、

私も同じか。


そろそろ、時間だよ、

誠、行こうよ。


二人で

写真スタジオに向かう。


お待ちしてました。と、

挨拶され、スタジオの奥に、

案内される。


ウエディングドレスと、

言っても、色々種類があり、

来てみれば、幸恵は、

目を輝かせて、選んでいる。


誠、一緒に選んでくれる?

パッと、ドレスに、目を向ける

俺的には、こう言うのが、

いいと、思う。

目についた、純白の、わりと、スマートな、感じの物を、

指差した。

幸恵は、どれが、好きなの?

誠が、選んだのが、いいな。

私も、これがいいと、思う。


誠のも、選ばないとね。

あ、これ。似合いそう。

幸恵が、指を差す。

いいね、こう言うの好きかも。

じゃあ、誠は、これね。


殆ど時間もかからず、

衣裳が決まり、幸恵は、着付けと、化粧の為、

奥に入って行った。。


俺も、着替えて待っていると。

旦那さん、奥さん準備、

出来ましたと、呼ばれた。


。。。言葉を失うほど。。。

一瞬、止まって。

綺麗だ。と、言葉が漏れる。


すうっとして、彼女の

スタイルの良さが、際立つ

ドレスに、綺麗に化粧された、

幸恵が、立っていた。


どう?そう言って微笑む。


とっても、綺麗だよ。


ふふっ。と笑い、誠も、

カッコいいね。と、

答えてくれた。


二人で、カメラの前に、案内

されて。


ちょっと、照れながら、

何枚か、立ち位置などを、

変えながら、撮影した。


本当に、綺麗で、可愛い。

横にいる彼女に、ドキドキ

しながら、撮影は、終わった。


本当は、白無垢も、着てほしかったけど、あんまり負担を、

掛けたくなかったので、口に、出さなかった。


撮影が終わり、衣裳を返し、

幸恵を待つ。


少し待ってると、

お待たせ。写真、もうすぐ、

出来るって言ってたよ。

幸恵がそういって、微笑む。


結構すぐ出来るんだね、

写真。

それにしても、

幸恵が、綺麗過ぎて、

ずっと、ドキドキしてたよ。


惚れ直しちゃった?


惚れてるけど、

さらに、惚れた。と答える。


ふふっ。と笑うと。


私も、同じだよ。

と幸恵がそう言った。


出来上がった写真を、2部

作って貰い、一つは、彼女の

両親に、あげようと、話した。


今日の事を、話しながら、

幸恵と帰る。

幸せと、手を繋ぎながら。。


























 













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