第29話 彼の寝言

誠は、たまに寝言を言う。

とても苦しそうに。

最初は、聞き取れなかった。

でも、今日はっきりと、

わかった。母さんって、

呼んでるんだ。

きっと、これは、

両親と中が、悪いって、

言ってた事と、関係が、

あるんだと、私は思う。

少しでも、支えてあげたい。

本当にそう思う。

でも、誠が、家族の話しを、

してくれないのには、

きっと、理由があるから。

前に、少し話してくれた時、

凄く、違和感を、感じた。

小さい時から、珈琲飲んでる。

とか、お母さんの、話しが、出てこない事とか。

きっと、何かを、抱えてる。

いつか、話してくれると思う。

それまでは、私からは、

触らないでおこう。

誠を、信じて。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る