第45話 2人の未来

今年の正月休みは、七日まで。

休みは、後三日。。

いつも通り、朝六時位に、

目を覚ます。

幸恵は、まだ、夢の中。

静かに、布団から出ると、

伸びをして、立ち上がる。

ゆっくりと、冷蔵庫から、

珈琲を取り出すと、一口飲む。

色々あったなぁ。と呟いて、

外を見る。まだ、薄明かるい、冬の空。

幸恵と、同棲をしてなかったら

きっと、婚姻と言う流れには、

まだなっていないと思う。

毎日は、当たり前に流れてる

わけじゃないと、痛感する。

人と、人の繋がりが、俺には、

欠けていたようにも、感じる。

幸恵と、偶然出逢った事で、

今、人生で、一番幸せな時を

こうして迎えている。

心の傷になってる、部分も、

幸恵のお陰で、本当に、

癒された。考えてみたら、

俺は、何もしてない。

告白も、彼女からだった。

彼女が、俺を好きになって、

無ければ、こんな人生は、

来なかったと思うと、震える。


急に、視線を感じる。

振り替えると、幸恵が、

ぼーっと、こっちを見ていた。


誠、寒いのに、何してんのぉ。

と、声を掛けて来た。


おはよ。外を見てた。

と答える。


もそもそと、起きてきて、

幸恵も、外を見る。

まだ、暗いね。

彼女が呟く。


ヒーター着けるね。

寒いだろ。


うん。凄い寒い。

部屋が暖まるまで、布団に、

戻ろうよ。彼女に手を引かれ

俺も、布団に入る。


誠、冷えきってるじゃん、

凄い冷たい。

風邪引くよ。困った様な顔で

俺に言う。


ごめん。外見てたから。冷えた

そう答える。


もう、何やってんだか。と、

彼女が抱きついて、

暖めてくれる。


暖かいね。俺が言うと、


こんなに冷やして。と、

ちょっと、怒られた。

布団のなかで、朝、何食べる?

と聞かれ。


久しぶりに、目玉焼きと、

味噌汁食べたいと、彼女に、

リクエストする。


目玉焼きと、味噌汁ね。

すぐに、作ってあげる。

そう言って、俺に、キスをする

今日、出しに行くんでしょ?

彼女が言う。


そうだね。午前中に行こうか?


うん、わかった。と彼女が、

答えた。


誠は、まだ、布団に入ってて。

そう言って、彼女は、台所に、行く。


暫くすると、

美味しそうな、匂いが、

部屋を包む。


二人で食べる、ご飯。

今日も、幸恵の、ご飯は、

とても美味しい。


部屋も、体も、心も暖まった。

幸恵と俺が、過ごす時間。。






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