第34話 初詣と露店

参拝、出口には、お守りが、

売っていて、

幸恵が、俺の手を引き、

さっと並ぶ。

ん。何のお守り欲しいの?

俺が聞くと。

交通安全と、安産。

安産?気が早くない?

俺が微笑む。

いや、私の勘が、今年は、

必要だって言ってるから。

と笑う。

誠が、頑張ればいいんだよ。

お尻を、軽く叩かれる。

うぉ。

俺は、変な声を、

出してしまった。


お布施して、お守りを、

受けとると、また、人混みを、かき分け、手を繋いで、

その場を後にした。。


目の前には、沢山の露店。

と、人がとにかく多い。

何食べる?

幸恵に聞く。

うーん。と考える。

たこ焼きと、わたあめと、

りんご飴は、食べたい。

誠は?

んー。たい焼きと、りんご飴。

あ、甘酒も、飲みたいかなぁ。

寒いから。

食べたい物を、求めて、

人混みを、さらに、

かき分けて、歩いて行く。

探検家の様に。


あ、たい焼きあったよ。

本当だ。幾つ食べるの。

じゃあ、2つ

誠のぶんは、

私が、買ってあげる。


なら、幸恵の、ぶんは、俺が、

買ってあげるね。


そう言って、たい焼きを

受け取って、食べたい物を、探して歩いて行く。。


人の波を、くぐり抜け、

やっと、食べたい物を買い、

少し開けた場所に出て来た。


すると、甘酒の売ってる、

場所が、近くにあって、

幸恵が、俺に荷物を持たせ、

スッと並ぶと、買って戻って

来た。

お待たせ。甘酒は、

2杯握っていた。座れる所を、探すと、

甘酒を、飲みながら、

ふぅ。と、息をつく。

凄い人だったね。二人で、

苦笑い。

幸恵は、たこ焼きを食べながら

俺は、たい焼きを食べながら、

一息つくと、

これ食べたら、帰ろうか。

俺が、言う。

そうだね。ちょっと、

疲れたかなぁ。。

人混みがね。幸恵が、言った後

ふふっと、俺が笑う。

つられて、幸恵も、笑う。

何、どうしたの?いきなり。

いや、たこ焼き食べてても、

可愛いなって、思って。

何それ。どう言う意味?

なんか、普段は、幸恵さ、

食べ方綺麗なんだけど、

こう言う時って、

子供みたいなんだもんよ。

何それ。そんな事ないよ。

誠だって、リスみたいに、

食べるじゃん。

俺は、何時もだろ。

ふふっと、笑い。

張り合っても、仕方ないじゃん

それも、そうだけど、

誠が、言うから。もう。

と、頬を膨らます。

ごめん、からかうつもりは、

無いから。ただ、可愛いのは、本当。

もう。そう言う事にしとく。

そう言うと、幸恵は、俺に、

見えない様に、たこ焼きを、

頬張っていた。。


甘酒も、飲み終わり、ゴミを、

捨てる場所を、探して、

捨ててから、車に戻る。


誠。楽しかった。ありがと。

席に座ると、幸恵が、そう、

微笑む。


楽しかったなら、良かった。

俺も、ニッコリ笑う。


車のエンジンをかけると、

いつもの、重低音が鳴り、

帰宅の道を、走りだした。








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