第24話 仕事納めの夜に

現場は、昼から片付けが、

メインの仕事だ。毎年、

職人の、仕事納めの日は、

5時まで、働く事は少ない。

現場の戸締まりが、

ある為だ。

現場に、久しぶりに顔を出す

社長に、初めて、幸恵との、

話しをする。家を出てから、

俺が、一人立ち出来たのも、

家を、借りられたのも、

社長のお陰だ。それに、

男気のある、優しい社長だ。


おやじ、(社長の事) 少し良いですか?


何だよ、かしこまって?

まぁ。なんだ、ちょっと、

そこの、喫茶でも行くか。


はい。


喫茶店に入ると、

おう、コーヒー2つ。

おやじが、頼んだ。


で、何だよ。大事な話しか?


そう聞かれ。


はい。俺にとっては、

大事な事です。

おやじ、

俺、結婚を考えてまして。


バンっと、肩を叩かれ、

おめでとう。と、言われた。


おやじが、珈琲をすすると


オメーも、そう言う歳かぁ。

いいんじゃねぇの。

身を固めるのも。

で、何の相談なんだよ。


今日、相手の親に会う約束を、してまして。


そっかぁ。なるほど。

あれかぁ。何持ってくかとか?


はい。おやじに聞いて見ようと

思って。


おやじは、ニッコリ笑って。

誠。そう言うのはよ、

お前が、決めるから意味が

あんだよ。

仕事もそうだろ、

お前が、進める仕事も

俺じゃなく、お前が

こうした方がいいって方向で

考えて、決めてるだろ。

ずっと、見てるが、

お前には、センスがある。

だから、人生の事も、

仕事の事も、

お前が、決める。

何でもよ、自分で決めて、

その繰り返しだよ。

こっちは、お前が、

右も、左も、わかんねぇ時から

見てんだ。

誠。な、俺は、応援してるから

頑張れ。

まー。ちなみに、菓子でも、

持ってきゃいいと、思うぞ。

ちょっと、良いやつな。

そう言うと、ニカッと、

おやじが笑った。


肩を、バンバン叩かれ、

今日は、もう、上がれ。

先に帰っていいぞ。

そう言われた。。


おやじと、喫茶店を出て、

軽くヘッドロックされ、

今度、紹介しろよ。

満面笑顔で言われた。


はい。必ず。

そう答えて、足早に、帰宅した


そうだよなぁ。。。

自分で決めろか。

おやじの、口癖だもんな。


家に帰り、身支度を整えて、

デパートで、和菓子を買って

帰った。


今日は、幸恵の、帰宅時間に

合わせて、5時に、彼女の家に

行く予定だ。。






  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る