第2話吊られた男

今日、蛸ん壺で飲んでいた。

店主が何回も電話しても出ない客がいる。その人は、高齢者だ。

だが、まだ70に1歳前。

心配になった店主と潤一は、その人の賃貸マンションに向かった。

ホッ、無事であった。

その男は、蛸ん壺に姿を現した。

いつもの、口調が始まる。常に彼は他人を攻撃する。

仕事が2ヶ月も無いそうだ。職人だから、仕事は選ぶ。

同情はするが、彼も態度を改めなくてはいけない。

今は昔と違うのだ。

潤一はお兄さんと呼ばれていたが、僕はお父さんと呼ばれる。

何回も会っているのに、はじめましてと言われる始末。

今日は酔っ払った。

3時間飲み続けた。

僕はおじいちゃん、おばあちゃんのアイドルなので、色んな方向から声が掛かる。

来週は1回蛸ん壺に行けるかどうか?

あの男も、仕事があると良いのだが。

最近、めっきり老けた感じがする。一人暮らし、職なし。

彼は忍耐力で、生きている。

だから、べらんめぇ口調でも周りは優しいのだ。

彼に仕事が来る事を切に願う。

今日は、ちょっと悲しい酒だったなぁ。

潤一は昨日飲み過ぎて、緑茶しか飲まないし。

本日酒代、2980円なり。

次は来週末かな?

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