どんなに努力しても不幸まみれの人生だったが、転生して幸運ガチャを当てたのでドラゴンと一緒に無双していたら、なぜか国を追放された令嬢と三人旅をすることになった

酒松楓

プロローグ

プロローグ 転生したらお貴族様に!

 何回も言う。

 この世の中は努力でもない!

 金でもない!

 運なのだ!


 そう、運さえあれば、いきなり夜道を歩いていたらチンピラに絡まれ、なんとか逃げ切ったと思ったら、そのままトラックにズドーンと轢殺される。


 運があればそんなこと、あり得ない!


 因みに、今の話し全部僕の話しです。


 だがしかし、天は見離さなかったのだ。

 こんなこともなんだが死んでよかった。だって死んで転生したら貴族の三男ですよ。

 三人兄弟だから三男はおかしいが、一番最後に母のお腹から出てきた順番で、長男、次男、三男らしい。個人的には末っ子でも良いのだが、親がそういうのだから仕方ない。


 そして何不自由なく15年間の月日は流れて行った。


 ここで大事な説明が──この世界の人たちは15歳になると、洗礼の儀式なるものをする。名前は大袈裟だが、要は王国を守る兵として自分に適性のあるジョブを、鑑定ギルドで鑑定する。中でも平民よりも貴族の方が、高ランクジョブの適性があるのだそうだ。


 そりゃ稽古はしますが、毎日毎日、平民みたいにパンとスープだけではなく、良いもの食ってりゃ、肉付きや体躯も良くなりますよ。


 んなもんで、僕ことピーター・ギュスターブの洗礼の儀式と言う名の、適性ジョブを調べるために、今日は鑑定ギルドに行かなくてはいけない。


 いつもよりも瀟洒な衣服を纏い、僕は颯爽と、豪華な馬車に兄弟と父母同伴で、鑑定ギルドに行くのであった。
















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