どうした?
奈美ちゃんが、オレと別れないってことは…オレのこと好きでいてくれてるってことだよね?
もちろんオレだって、奈美ちゃんが大好きだ。
だから、どんな状況だってオレは受け止める。
「奈美ちゃん…」
「はい…」
オレは奈美ちゃんの手をとり、
「産もう‼︎」
と真剣に訴えた。
奈美ちゃんのこたえは…どっちだ…。
オレと一緒になってくれるのか、それとも元カレのところへ戻るのか…それとも…一人で産む?
…
奈美ちゃん‼︎オレを選んでくれ‼︎
オレ幸せにするっ‼︎
心の中でそう叫んだ。
すると奈美ちゃんは、
「あのっ…はじめてお邪魔させていただいたので…その産むのは…なんか…恥ずかしくて…だから、今日は…おいとまさせてほしくて…。つ、次は万全な体制でまたお邪魔させていただきたいです。」
と帰り支度をはじめる奈美ちゃん。
…
そうか。
少し考える時間も必要だよな…。
「うん。わかった」
とオレも返事をした。
奈美ちゃんは、逃げるように急いで帰っていきました。
…
奈美ちゃん…
気づかなくてごめん。と、奈美ちゃんを見送りながら反省した。
元カレのやつめ‼︎
奈美ちゃん一人にこんな辛い状況押し付けやがって‼︎
くそっ‼︎
元カレに思いっきり言ってやりたかったけど、奈美ちゃん…オレと元カレが接触するのイヤっぽかったよな…。
元カレが同じ学校っていうのは聞いたけどでも…相手がだれとか詳しくは、聞いていない。
だってそんなこと、もう過去のことじゃん?だらか、どうでもいいや〜ってその頃は…思っていたからさ…
…
どうしよう…
あと二ヶ月しかリミットないよ?
そもそも奈美ちゃんは、痩せてるからお腹目立たないんだよね。
親とか気づいてないのか?
まぁ、オレもまったく気づいてなかったけどさ…。
でもこの場合、早急に話し合う必要があるよね。
元カレは、一旦おいといて…やっぱりきちんと奈美ちゃんと話し合わなければ。
学校では、いつも通りな奈美ちゃん。
体育とか今まで普通に受けていたんだけど…ヤバくね⁉︎
お腹大丈夫なのかよってかなり心配症なオレは体育の時間、ずっと奈美ちゃんを凝視。
少しでもボールが奈美ちゃんの方にこようもんなら、オレは全力で奈美ちゃんの元へスライディングする勢いでボールをキャッチしたりしていた。
女子からは、そんなに彼女大好きかよって笑われたけど、彼女と赤ちゃんを守るためならオレはなんでもする。
「奈美ちゃん!大丈夫⁉︎」
と暇さえあれば聞いている。
そんな奈美ちゃんは、
「壮太…こそ大丈夫?」
と心配する。
心配症カップルなんて言われるけど、オレは気にしない。
なんとでも言えばいい。
そんなとある水曜日、奈美ちゃんがリベンジで今度の土曜日に、オレの部屋にまた行きたいと申し出てくれた。
これはありがたい。
しっかり今後のことを話し合う絶好のチャンスだ。
オレは、この前みたいにお菓子やジュースを出すのをやめて、フルーツを提供した。
飲み物も、ノンカフェインだ。
そして赤ちゃんについての本も何冊か購入したので、ある程度の知識は備わっている。
「奈美ちゃん、オレは奈美ちゃんの考えが聞きたい。」
と、赤ちゃん本を目の前に優しく置いた。
すると奈美ちゃんは、
「えっ?あの…この本は…どういう…」
と言いながら赤面した。
なのでオレは、
「あのね、オレは父親になりたいって思っているんだ。」
と伝えた。
そしたら、奈美ちゃんは
「えっと…やる気満々…ってか…わたし達、まだ高校生だし…」
とまたも赤面。
「オレは高校生でも、乗り越えられる自信があります‼︎力を合わせればできなくもないんじゃないかって思ってる」
と気持ちをぶつけた。
すると奈美ちゃんは、
「うん…まぁ、するならそれくらいの覚悟も必要だよね。先のことまで真剣に考えてくれてありがとう。」
と言いながらも赤面する奈美ちゃん。
てことは…オレが父親でいいのかな?
いいんだよね?
「奈美ちゃん‼︎オレ奈美ちゃんとお腹の子守りきるから‼︎」
と優しく奈美ちゃんを抱きしめた。
すると奈美ちゃんは、
「うん。そこまで考えてくれているなら、壮太に身を委ねるよ。」
と、オレに抱きついてきた。
えっ⁉︎あのッ…
アレ⁉︎
奈美ちゃんがなんか…えっ⁉︎
この抱きつきかた…エロい…
てか…なんか…ウェルカムモードっぽい仕草に表情…
でも、赤ちゃんいるのに…そんなこと…
奈美ちゃん⁉︎
どうしました⁉︎
続く。
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