三人?

 お腹をさすりながら戻ってきた奈美ちゃん。

 

 

 …

 

 

 奈美ちゃんは、オレの大切な彼女だ。

 

 

 なのでオレは奈美ちゃんをゆっくり優しく抱きしめた。

 

 

「えっ…あの…」

 

 驚く奈美ちゃんにオレは優しく

「大丈夫だからね。」

 と囁いた。

 

 すると奈美ちゃんが、

「あ…うん。あ、ありがとう」

 と返してくれた。

 

 

「奈美ちゃん…今から元カレに連絡できるかな?」

 と聞いてみた。

 

 すると奈美ちゃんは、驚いた顔で

「なんで?たしかにモトカレ同じ学校だし、壮太そうたも知ってるかとは思っていたけど…なんで呼ぶの?わたしだけじゃイヤ?」

 なんてかなしそうにオレを見つめた。

 

 

 …

 

 なぜそんなかなしい顔を…

 

 

「いや、奈美ちゃんだけじゃいやってわけじゃなくて…その…元カレとオレ、話したい」

 

 と、真っ直ぐ奈美ちゃんを見つめた。

 

 

 すると奈美ちゃんがまたも悲しそうに…

 

「そんなにモトカレ…気になる?わたしがいながら…浮気するんだ?」

 なんていうんですよ…?

 

「いや、そうじゃなくて…てか浮気って…」

 

 そもそも…なんでオレが今カノの元カレをそんなめで見るんよ…⁇

 

 奈美ちゃん…

 

 

「あのさ壮太…そんなに気になるなら、モトカレと付き合えばよかったんじゃない?なんでわたしと付き合ったの?」

 なんて軽くキレ出す奈美ちゃん。

 

 

 …

 

「いやいや、オレはそういう趣味ないからね?ただ奈美ちゃんを幸せにしたくて…だから一度元カレと話し合いたいんだ」

 

 と、説得するも…

 キョトンとする奈美ちゃん。

 

 

「なんで?なんでそこにモトカレ⁇告白とかされた?わたしモトカレからなんにも聞いてないよ‼︎」

 

 なんて言い出しました。

 

 

 …

 

 

 …なん?

 

 どうしたん?

 

 …

 

 

 ‼︎

 

 

 あ、なるほど。

 

 

 奈美ちゃんは、オレと元カレを接触させたくないんだな。

 

 あー…、そういうことかーー…。

 

 

 どうすればいいかなー…

 

 

 てか、もうすぐうまれるんだよね⁇

 

 

 …

 

 そもそもなんで妊娠中にオレと交際始めたんよ?

 

 

 …

 

 

 オレと付き合い出したのって…数ヶ月前だよね…。

 

 もうその頃には、妊娠発覚してたんじゃね⁉︎

 

 オレって…奈美ちゃんと二人でいたつもりだったけど、お腹に赤ちゃんいたわけだから…実質三人だったってやつ?

 

 

 てか、今も…この部屋に二人でいるようで三人…

 

 

 …

 

 

「あのさ、奈美ちゃん…」

 

「なに?」

 

「その…お腹…大丈夫?」

 とオレが心配すると奈美ちゃんは、

「えっとー…知ってたんだ…ね」

 と言いながらお腹をさすった。

 

 

 …

 

「…うん。それでこれから奈美ちゃんは、どうするつもり?」

 と真っ直ぐ奈美ちゃんをみて質問した。

 

 すると奈美ちゃんは、

「えっ…?どうするって…どう…したらいいだろう。」

 と真剣に考えだした。

 

 

 オレはさっき携帯を見てしまったことを正直にはなした。

 

 

「元カレに相談してたよね?」

 と。

 

 すると奈美ちゃんは、顔を赤らめて

「はずー」

 と手で顔を覆った。

 

 

 恥ずかしいとか言っている場合では、ない‼︎

 

 

「奈美ちゃん…。元カレすべて知ってるんだよね?元カレは、なんて?」

 と、オレは真面目に聞いた。

 

 すると奈美ちゃんは、

「えっ…それって…そんなに重要?」

 と、またも不思議そうな表情をした。

 

 

「重要だよ‼︎どんな返事かによっては、オレは許さない」

 と大真面目に答えた。

 

 

 すると奈美ちゃんは、またも…なぜ⁇みたいな表情をした。

 

 

 ん?

 

 これは…奈美ちゃん、どういう感情なのだろうか…。

 

 

 …

 

 あなたに関係なくない?ってことか?

 

 

 そもそも元カレは、すでに赤ちゃんのことを知っているんだから…もう決着は、ついている…のか?

 

 

 元カレとよりを戻すなら普通…オレんちに来たいとか言わないよな。

 

 

 てことは…オレと別れないってことは、オレとの子どもとしてこのまま…って、それは無理があるよね。

 

 完全にオレたちって、まだそういう仲じゃないし…。

 

 まぁ、でも‼︎

 オレは場合によっては三人で暮らしていく覚悟は、できています‼︎

 

 

 好きな人が困っていたら、絶対助けてあげたい‼︎

 

 そう思っております‼︎

 

 一人には、させない‼︎

 

 

「奈美ちゃん‼︎」

 

 オレは意思を固めた。

 

 

 続く。

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