付き合って三ヶ月の彼女がなぜか妊娠八ヶ月なんだってよ⁉︎どういうこと⁉︎

猫の集会

カモーン マイルーム

 オレには付き合って三ヶ月の彼女がいる。

 

 

 そしてその彼女が、オレの部屋に行ってみたいっていうから本日彼女をお招きしたのだ。

 

 さっき仲良くバイキングを堪能して満腹になり、オレの部屋へ直行中。

 

 

 

 ワクワク

 ドキドキ

 

 って感じだったんだけどー…

 

 なーんかさっきから部屋につくなり、落ち着きのない彼女。

 

 お腹をさすったりしてソワソワ…

 

 携帯もたまにチラチラみていた。

 

 そして、だれかとやりとりしているようだった。

 

 

 どうしたんだろうか?

 

 お菓子とジュースにも手をつけていない。

 

 

「あのさ、どうかした?」

 

「えっ、あー…ううん。どうもしてないけど?」

 

 と言いつつも…なんか顔色すら良くないような…。

 

 

 やっぱり様子がおかしい。

 

 そして外をジーッと見て、しばらく沈黙。

 

 

 すると彼女がいきなり、

「ベランダ‼︎ベランダに一人で出てもいいかな?」

 と言い出した。

 

 

 …オレと同じ部屋で息が詰まるってやつ?

 

 まだ付き合ってまもないけど…倦怠期?

 いや、オレに対する拒絶反応?

 

 …

 

 心配しながらもオレは、どうぞとベランダに彼女を送り出した。

 

 オレの部屋…なんか変な臭いするのかな…

 

 もっと掃除しておけばよかったと反省していたら…彼女の携帯から通知音が聞こえてきた。

 

 それも連続で。

 

 

 彼女に知らせようと携帯を持つと、うっかり通知を見てしまった。

 

 

 

 モトカレ・大丈夫?うまれるとかマジウケる

 

 と。

 

 

 …

 

 

 モトカレって…

 

 しかもうまれるって…何⁇

 

 

 え?

 

 どういうこと⁇

 

 

 とりあえず、携帯をベランダにいる彼女に渡した。

 

 しばらくすると彼女が部屋に戻ってきた。

 

 まだお腹をさすっている。

 

 

 …

 

 オレは思いきって元カレのことを聞いてみた。

 

 

「あのさ、もしかして一年前に別れた彼氏とやりとりとかって…まだしてる?」

 と。

 

 すると彼女は、

「まさかー、連絡先消したよ?もしかして壮太そうたくんは、消さない派?」

 

 なんて、オレを真っ直ぐジィーッとみてきた。

 

 

 …

 

「いや、オレは消す派だけど…」

 

 と答えると彼女は、

「だよねー。よかった」

 と言いながらまた、お腹をさすった。

 

 

 …

 

 

「ジュース飲みなよ?お菓子もあるし」

 とオレはテーブルのジュースとお菓子を差し出すと彼女は、申し訳なさそうに

「今は…ちょっと…受け付けないっていうか…せっかく用意してくれたのに…今は…」

 と、またお腹をサスサス擦った。

 

 そして、ウプッとしながら口を押さえた。

 

 

 …

 

 

 えっ⁉︎

 

 待って‼︎

 

 つわりじゃないよね⁉︎

 

 ウプッて…

 

 …

 

 うまれるって…どういうこと⁉︎

 

 

 ちょっと穏やかではいられなくなったオレは、

「今、お腹どれくらいなの?」

 と直球で聞いた。

 

 するとまさかの…

 

「はち…」

 と力なくこたえてきた。

 

 

 はちーー⁉︎

 

 八ヶ月ってやつか⁉︎

 

 もうすぐ産まれんじゃん。

 

 

 てか、完全にオレの子じゃねー。

 

 そもそもオレたちは、手しか繋いだことないし…。

 

 

 

 元カレは、さっきうまれるとかウケるとか言ってたよな。

 

 

 ふざけてる?

 

 

 ウケるってなんだよ⁉︎

 

 

「え、大丈夫⁉︎あのさ、もしかして…オレに言いづらい話…あるよね?」

 とずけずけと聞いてみた。

 

 

 そしたら彼女は、

「えっ⁉︎なんで…なんでわかった⁇」

 とびっくりしていた。

 

 やっぱりか…。

 

 オレの肩の力がガックリ落ちた。

 

 

 …

 

 

 元カレ…どう思っているんだろうか…

 

 

 これは元カレと二人で話し合うべきだよな。

 

 

「あのさ、奈美なみちゃん」

 

 顔色の悪い奈美ちゃんが顔を上げた。

 

 

「まず、病院行こう‼︎」

 

 奈美ちゃんがびっくりした顔でオレを見上げた。

 

 

「えっ…病院って…そこまでじゃ…」

 

「ううん。かかりつけの病院行こう。ね?」

 

 オレがそう促すと奈美ちゃんは、

「なら、お手洗い借りたいです…かね…」

 と恥ずかしそうに言った。

 

 

 そしてお手洗いを案内した。

 

 

 …

 

 これからオレはどうするべきだろうか。

 

 愛する奈美ちゃんを…そしてお腹の子をどうすれば幸せにできるのか。

 

 奈美ちゃんが戻るまでに必死で考えた。

 

 

 続く。

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