巾着袋

@chased_dogs

巾着袋

 巾着袋きんちゃくぶくろがあった。

 ぼくはそれをつまって、ふっくらしたそのおなかでた。


 やわらかくって、つまっているかんじ。


 たまらず僕は巾着をけた。なかた。


 巾着袋があった。


 僕はそれをき取って、ふっくら小振こぶりなお腹を撫でた。


 ふんわりしてて、つまっているかんじ。


 すかさず僕は巾着を開けた。中を見た。


 巾着袋があった。


 僕はそれをつかみ取って、のりいた布地ぬのじを撫でた。


 みっちりしてて、つまっているかんじ。


 間髪かんはつれずに僕は巾着を開けた。中を見た。見たかもしれない。

 いつのにやら僕はねむっていて、にはしっかり巾着のひもにぎっていた。

 開けらかしたはず外袋そとぶくろたちはすっかり元通もとどおり。しっかり全部ぜんぶしまわれていた。


 あきらめきれずにまた何度なんども開けたけれども、やっぱりいつも眠たくなって、それから巾着の中身なかみれない。

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