第30話 痴漢犯罪者の荷物処分完了(しょうね編)
「しょうね、これで終わったわね」
「おかあさん、邪魔者の荷物はすべて処分したね」
小、中学校時代の卒業アルバム、中学生時代に着用していた学生服、家用の服、筆記用具、大切にしていたトレーディングカード、ドライヤー、スマホ、爪切りなどを完全処分。我が家の中から、痴漢犯罪者の所有物はすべて消えてなくなった。
「あんな奴の荷物を残して置いたら、家の中が腐敗していくし、ツキも逃げていく。完全処分することは、我が家にとって絶対必須事項だよ」
「家族で撮った痴漢犯罪者の映った写真も、すべて処分しておいたわ。あんな男の写真があったら、我が家に祟りが降りかかるわ」
母の言葉に、小さく頷いた。
「顔写真の映っているものなんて、捨てるのが大正解だよ」
「痴漢犯罪者になるくらいなら、出産しなければよかった。私の人生で、最大の失敗といえるわ」
「おかあさんは悪くないよ。全面的な非は痴漢犯罪者にあるんだから・・・・・・」
「しょうねちゃん、すっごくいいこというわね。ごほうびとして、おこづかいを3倍に増やしてあげるわ」
「おかあさん、ありがとう。しょうねはすごくうれしい」
6000円のおこづかいがあれば、ほしいものを入手する機会は格段に増える。お気に入りの人形、写真などを部屋に飾れるといいな。
「しょうねちゃん、いろいろと疲れたでしょう。後片付けをしたご褒美として、高級どら焼きを買ってきたよ」
「わーい、わーい。しょうね、うれしい」
「邪魔者に奪われていたお金を、いろいろなものに回せそうなの。ワンランク、ツーランクも上の生活を期待していてね」
邪魔者を消したことで、優雅な生活を送れるようになる。きょうだいの少なさは、子供の豊かさにつなげられるのをしみじみと感じた。
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