182.シンプルな解決法
「お前ら、ちょっと待て! 俺様が本物の占い師だ! つまり、そいつは狂人! 証言は信用できないぜ!」
上位チャット:まあ、当然の流れ
上位チャット:炎太郎の立場からすれば、絶対にこう主張しないといけないよね
上位チャット:ただ、それは炎太郎が狂人だとしても同じだから、他の人には区別が付かない
「異議あり。僕こそが本物の占い師であり、炎太郎さんは狂人です」
「いいや! 俺様が本物だぜ!」
「あくまであなたが占い師だと仰るのですね?」
「そうだぜ!」
「では、
「むっ」
上位チャット:それは確かに
上位チャット:この投票フェーズでわざわざ逆神様の真似をしてみせたのも怪しいな
上位チャット:わざと「逆神様の真似はできない」って印象付けようとした……?
上位チャット:意識をそらす狙いか
上位チャット:ありえるが……
「こほん。それに僕が狂人であれば、ミソラの黒出しはおかしいです。五択になったことを指摘したのは僕ですよ」
「自分で指摘して自分で潰す……確かに妙じゃのう。となると、ミソラが人狼かの……?」
「待ってください! 私、エルフさんじゃないですよ!」
「そうだ! 俺様が本物の占い師だから、絶叫の姉ちゃんは白だぜ!」
「待ってください! 私、そんなあだ名で呼ばれるんですか!?」
上位チャット:逆神様から待ったが入ったぁ!
上位チャット:凄くどうでもいいところでも入ったぁ!
上位チャット:炎太郎の命名センスよw
上位チャット:これで幼女が逆神様に投票すれば勝ちだが
「……いや、シンプルに行くのじゃ」
上位チャット:お
上位チャット:どうする気だ?
「ミソラよ!」
「はい!」
「これからワシは制限時間いっぱいまでひたすら質問する。答え続けよ!」
上位チャット:えっ
上位チャット:あれ、それって
上位チャット:まずくない?
「ミソラは《スカイハイ》をやったことはあるかの?」
「私はワープを使ってクリアしただけですが」
「ならば、そのルートについて問うのじゃ。ワープルート上の最初のステージは右端から二ブロック目をまっすぐに降りれば簡単にクリアできる。これは本当か?」
「えっと、合ってると思います」
「第二問じゃ。ルート上の二番目のステージは最初にアイテムが設置されておるが、それは何じゃ?」
「無敵……あ、仲間! 設置なら仲間召喚アイテムです!」
「どちらも正解じゃ。プレイしてなければこうは答えられまい。次は別のゲームについて問うのじゃ。まず、ミソラがプレイしたことのあるゲームを教えよ」
「えーと、ちゃんとプレイしたゲームだと……」
上位チャット:あっあっあっ
上位チャット:まずいですよ、まずいですよ!
上位チャット:エルフさんが暴かれる!
上位チャット:スタッフぅううううううううう! なんで、指名したぁああああ!
上位チャット:ホント、それだよ!
上位チャット:言わなきゃ五択のままだったのに!
◇◆◇
「そろそろ制限時間だが、これは決まりだろ!」
「うむ! 結論は出たのじゃ! ミソラは本物! よって、エルフは無言を決め込んでいるだけなのじゃ!」
「私の潔白が明らかになりました! ……もっと活躍したかったんですけど」
「……俺様もこれだとMVPなさそうだな」
「お主ら、ちゃんとエルフに投票するんじゃぞ!?」
上位チャット:MVP狙い組に迷いが!
上位チャット:草
上位チャット:それにしても、やられたなぁ
上位チャット:五人全員ならともかく、ひとりに絞り込まれたら確信できるだけ質問できるかぁ
上位チャット:くーやーしーいー
上位チャット:エルフさんも言ってやってくださいよ!
「……」
上位チャット:おや?
上位チャット:エルフさん?
「ふむ。エルフは最後までだんまりかのう。じゃが、ワシは惑わぬぞ! これで――ワシらの勝ちじゃあ!」
投票結果は以下のようになった。
エルフ →ミソラ
炎太郎 →エルフ
ミソラ →エルフ
スタッフ→ミソラ
ヨーキ →エルフ
こうして、エルフは吊られた。
「な、」
上位チャット:え?
上位チャット:あれ?
上位チャット:どういうこと?
「なんで、続いとるんじゃ……?」
そして、六度目の探索フェーズが始まった。
【エルフさん視聴者視点】
人狼、エルフ(?)→死亡
キリシたん →死亡
占、炎太郎 →◯ミソラ
ミソラ
狂人、リク →◯ミソラ
人狼、キョーカ →死亡
霊、社長 →●キョーカ、死亡
幼女
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