179.疑わしきエルフさん
「エルフさんが気になる……。気になって気になってしかたない……が、それ以上の動きはなかったので、私は今回も投票を棄権するよう呼びかける」
上位チャット:エルフに自信ニキ社長w
上位チャット:めちゃめちゃ気になってて草
四度目の投票フェーズも、エルフに自信ニキは棄権を決めていた。
上位チャット:いやー、あれは気にもなるって
上位チャット:怪しさ満点だったもんな
上位チャット:~今回のエルフさんの粘り~
上位チャット:・自動販売機でジュース買いたい
上位チャット:・船の裂け目は飛び越えられるか試したい
上位チャット:・ガスの元栓を締めてきたい
上位チャット:・階段の段数を数えたい
上位チャット:・鏡に血まみれの女が映った
上位チャット:なんで、最後だけホラーなんですかね……
上位チャット:階段も割とホラーでは?
上位チャット:一段足りなぁああい!
上位チャット:それ違うホラー
「社長。怪しいなら、ワシはエルフを吊ってもいいと思うのじゃが」
「いいや、我々村人陣営はあと一度か二度探索を行えば勝利条件を満たせる。状況を維持することの方が重要であろう」
上位チャット:もうそんなに脱出用アイテム集まったのか
上位チャット:ずっと七人で探してたわけだし
このゲームには脱出という勝利条件がある。一定量のアイテムを集めることでも村人陣営は勝利となる。そして、その条件の達成まであとわずかになっていた。
上位チャット:しかし、エルフさんを吊ろうとしないのね
上位チャット:ここまで勝利が近付いてるのに、不安要素を残すのはなんでだろう?
「エルフに自信ニキは全員を警戒してるからな」
上位チャット:お?
上位チャット:エルフさん?
上位チャット:それはさっきも聞いたけど関係あるの?
「『エルフを吊ろう』と提案したせいで意見が割れて、肝心のグループ分けまで解消されたら困るだろ?」
上位チャット:あー
上位チャット:人狼陣営なら口実ができれば解散したいと考えるはずだもんな
上位チャット:残り二人ほど気分が変わればあっさり過半数
上位チャット:うまくいってるなら、状況を変えようとすること自体がリスクなのか
上位チャット:エルフさん放置のリスクを過小に評価している気もするが……
「エルフさんにも意見を聞くとしよう。どう思うかね?」
「次は頑張るぞ」
「……ワシにはめっちゃ犯行予告に聞こえるんじゃが」
上位チャット:実際に犯行予告だという
上位チャット:(殺戮を)頑張るぞ
上位チャット:こわ
上位チャット:逃げてー逃げてー
上位チャット:逃走は無駄である。繰り返す、逃走は無駄である
上位チャット:今あなたの後ろにいるから無駄である
上位チャット:こわ
上位チャット:なんか混ざってる
「あたしもエルフに票を投じるわ」
上位チャット:キリシたん!
上位チャット:ここでキリシタンが!
上位チャット:正妻の座をかけて名乗りを上げた!
上位チャット:違う
「理由を聞いてもいいかね?」
「……正直、あたしには人狼がこの状況をひっくり返す方法は思い付かなかったのよ」
上位チャット:まあ、そうでしょうよ
上位チャット:エルフさんが人狼だと知ってる俺らでも思い付かないんだし
「――でも、エルフならわからないと思った」
上位チャット:それは……
上位チャット:確かに
「だから、あたしはエルフに票を投じる。あたしは勝ちに行くわ」
上位チャット:予防的なエルフ排除かぁ
上位チャット:理屈はわかるし納得もできる
上位チャット:これで二票。可決に必要なのは?
上位チャット:最低三票
上位チャット:まさか、通っちゃうのか?
「通らないぞ」
上位チャット:その心は?
「この提案をヨーキとキリシたんがしてしまったから」
先ほどとまったく同じ理由で反対が出る。
「私、ミソラは反対します!」
「俺様も反対だぜ!」
上位チャット:ああー
上位チャット:そっか、全力MVP狙い組からすると三番煎じな賛成票なんて入れようがないのか
上位チャット:すると、残るは……狂人のスタッフ?
「僕も反対します」
ミソラのスタッフはにっこり笑ってそう言った。
上位チャット:あ、これエルフさんが人狼だって気付いてるやつだ
上位チャット:さすが副団長
上位チャット:エルフさんがどうにもできなかったら負けだってのに、いい度胸してるなぁ
「多分だけど、後悔するわよ」
◇◆◇
その予言をかなえたかったというわけではないが、
「がおー」
「やっぱり来るわよね! なんで来るのよ!」
上位チャット:矛盾!
上位チャット:勢いだけでキレ散らかすキリシたん、大好き
上位チャット:子羊もそう思います
次の探索フェーズ、俺はまずキリシたんに襲いかかった。
【エルフさん視聴者視点】
人狼、エルフ
キリシたん
占、炎太郎 →◯ミソラ
ミソラ
狂人、リク →◯ミソラ
人狼、キョーカ →死亡
霊、社長 →●キョーカ
幼女
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