58.涙流す機械
「では、僭越ながら、私、ミソラが先にハンドル手を担当します」
「よろしく」
「頑張りますっ!」
上位チャット:まあ、どちらを先にするかと言われたらね
上位チャット:エルフさんは学習するほど結果を出してくれるし
上位チャット:俺も二周目担当はエルフさんにするわ
上位チャット:団員としても、団長の悲鳴が多くなりそうなので異存はないです
上位チャット:然り、然り
上位チャット:団?
「ミソラは《熱狂応援ミソラチャンネル》の応援団長ですから」
上位チャット:ぬるっと出てくるスタッフ
上位チャット:そういやいたな
上位チャット:エルフさん、スタッフにカメラ預けなくて本当に大丈夫?
「ヘルメットに固定したから大丈夫だぞ」
「ちなみに、このような状態です」
上位チャット:鏡を用意してるスタッフ有能
上位チャット:うーん、ガムテープぐるぐる巻きですよ
上位チャット:後で剥がすの大変そうだ
上位チャット:なんで、胸を張ったw
上位チャット:草
「さて、配信者チーム、四天王チーム。双方、準備はいいですか?」
「おう」
「はいっ!」
「ワーッハハハ!」
「ヤーッ!」
「それでは、位置に付いて、用意! ――どんっ!」
上位チャット:行けー
上位チャット:頑張れー
上位チャット:フレーフレー、エルフ! フレーフレー、エルフ!
上位チャット:パソコン置いてったから見えないだろ
「そうでもないぞ」
「ひゃっ!? な、何がですか、エルフさん?」
上位チャット:お茶吹いた
上位チャット:たくわん鼻に入った
上位チャット:なんで、カートの上でガタガタ揺れながら可愛く体育座りしてんのに、チャット読めるんだよw
上位チャット:エルフってアフリカ辺りの原住民だっけ……?
上位チャット:どちらかというと、北欧辺りの原住民だな
「え、エルフさん、カーブです。タイミングを合わせましょう! いちにのさん、で体重を掛けます!」
「任せろ」
「い、いちにの、さんっ!」
「えい」
「ひゃああああっ!?」
上位チャット:気の抜ける「えい」から放たれる、全体重突っ込み
上位チャット:カメラ真横向いたぞ、おいw
上位チャット:びっくりした
「え、え、え、エルフさん! かかか、カゴから身を乗り出さないでっ! 落ちちゃうから落ちちゃうから落ちちゃうからっ!」
「ん」
上位チャット:やべぇ、思った以上に全体重だった
上位チャット:なんで、そう極端なんだよォ!
上位チャット:またオンオフ式エルフしてる
「エルフさん、行きますよ? 今度はゆっくりですよ? ゆーっくり」
「おう」
「いち、にの、さーん……」
「えい」
「ひゃああああっ!?」
上位チャット:小声の「いちにのさん」から放たれる、無慈悲な「えい」
上位チャット:たくわん鼻から出た
上位チャット:今更だけど、この撮影はエルフさん視点じゃなくて逆神様視点のがよかったのではなかろうか?
上位チャット:まさか、こんな面白いことになるとは思わなかったしw
「エルフさぁん! ゆっくりって! ゆぅっくりってぇえええ!」
「わかった」
「じゃ、じゃあ、行きますよ? 行きますからね?」
「任せろ」
「いーち、にーの……さーん……」
「えいや」
「ひゃあああああああっ!?」
上位チャット:今、「えい」じゃなくて「えいや」って言ったw
上位チャット:これが真のフルパワーか
上位チャット:お腹痛いw
上位チャット:俺がロボだったら「これが涙? これが、感情?」とか呟いてるシーン
上位チャット:ロボが涙出るほど笑ってんじゃねーよw
「思ったより曲がらない」
「え、エルフさん……わ、私が操縦しますから、あまり動かないでください……」
「ん」
上位チャット:操縦権を取り上げられるエルフさん
上位チャット:団員としてはもうちょっと取り上げないでほしい
上位チャット:然り、然り
上位チャット:応援しろよ、応援団員w
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます