2556通目

今日は驚いてしまった。まさかノートを無くすとは思ってもいなかった。多分書かないでと懇願されるだろうが書こうか。いつものように翡翠のところに行った。怖がられた。

「どなたですか。もしかして和仁さんですか。」

いつもあるノートがなかったことが分かった。

「そうです。今日はお手伝いをしにここに来ました。部屋片づけますね。」

自然とするため嘘をついた。掃除をし始めた。といっても自分の部屋よりも綺麗だったので探しやすかった。

「ごめんなさいね。初対面の人で怖かったんですよ。メモ書き書いてあったのでそうかなって思いました。」

「そうですか、ノート6冊見当たらないので探しておきます。」

もう6冊分の日記になっているらしい。それはお互い様か。作業をしていると本に挟まっているのを見つけた。面白いと言っていた本で変わってない事が分かって嬉しかった。

「大切なものです。どうぞ。」

「ありがとうございます。日記を付けないといけないので。」

「とても大切なものだから無くしてはダメですよ。」

今日はハラハラしていたことを覚えている。

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