第5話救済者

「さぁ!いきなり訓練から始めさせてもらおう!正直に言ってしまうと俺よりも虚数解が多いから本来は俺の方が練習を受けたいくらいなんだ!」

「だってなぁ!さっき体が勝手に動いたんだろ?」

「はい、勝手に言葉が出てきた感覚でした。」

「なら話は早いな!」

よく分からん熱血教師が言うような事だ。

言葉ではなく体で覚えろということだろう。

とにかく、この世界に来たからにはやってやろう。


時は流れるーーー


俺の名前は村上康介。普通の中学生だったのだが、ある世界に転送されて、10年間の時が過ぎた。

今となっては単なるこの世界で言う公務員だ。

給料は高いが危険を犯す。自衛隊のようなものであろう。

そんな俺のチームを発表しよう。

「世界管理委員会のコンピュータ係。日向です。よろしくお願いします。」

だいぶキャラが変わったこいつはかつてのライバルだ。

随分と大人しくなったな。まぁ、原因は世界管理委員会でカオス理論を駆使して仕事をすると、運動なんてする気がなくなって落ち着いたのだろう。

髪色何故か変わってるし。

髪色は、自身の自信によって変化していくらしい、真っ黒だと平常。

自信満々だと金髪に、落ち着いていると緑色に、自信が無いと白色に。

あいつの髪色は深緑色だ。

おそらく相当落ち着いているのだろう。

「同じく世界管理委員会の、、、、僕誰だっけ?」

名前も忘れるほど仕事をしていたこいつの名前は、、、、誰だっけ?

現に、俺も自分自身の名前を思い出すのがギリギリだったんだ。

他人の名前なんて覚えているはずがない。

「なんだお前は、自分の名前を覚えていない?どれだけ仕事熱心なんだこのバガが!」

と、こいつは怒られている。怒られているのか褒められているのか分からないが、ここまで仕事をしてくれたおかげで、この3人のチームが成りなっているのだ。ふつうなら、5人なんだがな。

「まぁまぁ、落ち着いてくださいよ青山長官」

「おっとすみません!村上総帥!」

そう、俺は村上康介総帥。中学を首席で卒業し、高校には入らずにこのふたりと飛び級で超越士、世界管理委員会に入った。

「最後に私、村上康介です。この3人のチーム、認めてくれますか?」

「認めるも何も、認めないとこの世界が成り立っていきませんからな!認める以前に、認めないと私が罰を食らってしまいますぞ!」

「総帥は私です。罰は降しませんよ。」

「それはありがたいことですな!」

にこやかとした雰囲気の中にはどこかくらい雰囲気があった。

後ろにたっている日向も本来の笑顔では無さそうだ。

「と、言うことで!私たちはこれから初陣ということなので、着替えさせてもらいますね!」

「はは!初陣ではありますが!総帥は高校時代の頃、めちゃくちゃにしていたではありませんか!」

「都市を1つ滅ぼしただけではありませんか。」

「歳をとる事に歳を滅ぼす。ですな!」

「はは!それは面白い。」

「では」

他愛のない話をした後に更衣室へ向かった。

学生の頃とは打って変わって、軍服ではなくしっかりした質材の服を用意される。

世界管理委員会コンピュータ係は赤色。

世界管理委員会は深緑色。

超越士、キャプテンは白色の服を背負う。

背中には時計に龍が纏わり付くような超越士のトレードマークが縫われている。

我々は初めて超越士として勲章を背負って戦いに出る。

ん、俺の格好だって?

髪は白色で丸メガネをかけた。陰キャになってるよ!

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