第3話無双神話

学校に入学して一学期が終わり、俺はかなり有名になったと思う。いや、有名になっている。

「この学校は二学期制度が2回あり、一学期が終わると二学期からは本格的に訓練が始まる。」

こんな感じなんだが、いまいちよく分からない。二学期が2回あるってことは普通なら4学期ってこと。でも二学期で1年なら一学期が長くなるはず。

「あぁ、その事なんだがな?訓練休暇、そっちの世界だと夏休みって呼ぶらしいな」

「1年って何日なんだ?」「1年は120日だろ、常識だろ?」

俺からしたらお前が非常識だ。何だこの世界、感覚が狂いそうだ。

「休暇が始まったからにはビシバシ鍛えていく、と、したい気分だが、」

「気分だが?」

そうしてヨルは近くの棚の扉を開けて1枚の紙を俺に向けて見せてきた。

「えー、はいはい?休暇中失礼します。

あなたは実習訓練生として選ばれました。

6月の30日に学校校門前に集合してください。

拒否権はありません。」

やはりこの世界は拒否権は無いらしい。

「この実習ってのは他に誰かいるのか?」

「あぁ、吉川と日向が一緒だな」

お互い首席、優秀ということもありこの3人だけが訓練に選ばれたらしい。

6月30日

「久しぶり、、って言いたいところだけど誰?お前。」

俺は久々に吉川を見て驚いた、ほぼ誰かわからないくらいに見た目が変わっているからだ。

「いやいや。多少髪型と色が変わったくらいで誰は言い過ぎだろ。」

「だって髪白色になってるし、服がなんだか修道士さんみたいだし、色々とツッコミどころ満載なんだけど」

こいつもこの世界に飲み込まれて倫理観がおかしくなっちまったのか?

「てかお前らは付き添い人が居ないよな?よく入学できたな、分からなかっただろ?」

「あぁ、その事なんだがな、俺ら2人の専属付き添い人が着いてな、それが…」

「お呼びでございますしょうか?吉川様」

言葉を発した直後に吉川の後ろに現れたのは白い髪色をしてスーツ姿の男が現れた。

「僕(やつがれ)の名前は「葦珠金神竜」あしずかしんりゅう。吉川様の専属付き添い人をしております。以後、お見知り置きを。」

はい、名前が完璧に漫画のキャラクター。

もうこの世界だとおかしいのは当然?いや、アニメの世界に紛れ込んだように考えましょうかな。

「お前らには、この一週間の実習訓練を行う上で覚えて欲しい言葉がある!」

「超越することを超越しろ」

ちょっとイマイチよくわからんがなんかカッコよくてアニメにありそうだからよし!

うん、このくらいのノリでやっていこう!

超越することを超越して行きましょうか!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る