第8話 若大将達が誇る『蒼天の艦隊』
ー 戦艦『土佐』防空指揮所 ー
引き続き、『土佐』の防空指揮所で報告を受けていた遠藤に鼓舞が声を掛けた。
「若大将、間もなく第一次攻撃隊の発艦準備が完了します。」
「そうか・・・・。いよいよ、俺達が誇る『蒼天の艦隊』の初陣だな・・・・。」
遠藤の言葉に鼓舞が目を瞬かせた。
「若大将、『蒼天の艦隊』とは・・・・?」
「俺達が率いる第二航空艦隊の名称だよ。大空と大海原を駆け抜ける艦隊であって欲しいという思いを込めたんだ。」
「大空と大海原を駆け抜ける『蒼天の艦隊』ですか・・・・。良い名称ですね。」
そう言って、鼓舞は遠藤と一緒に艦隊を見回した。
第二航空艦隊の編成は、以下の通りになる。
第二航空(機動)艦隊(司令長官:遠藤泰雄中将)
旗艦:土佐型戦艦『土佐』
第一戦隊(司令官:松田千秋少将):長門型戦艦『長門』、長門型戦艦『陸奥』
第一巡洋戦隊(司令官:早川幹夫少将):高雄型重巡洋艦『鳥海』、高雄型重巡洋艦『摩耶』
第二巡洋戦隊(司令官:木村昌福少将):最上型軽巡洋艦『最上』、最上型軽巡洋艦『熊野』
第五航空戦隊(司令官:原忠一少将):翔鶴型航空母艦『翔鶴』、翔鶴型航空母艦『瑞鶴』
第六航空戦隊(司令官:角田覚治少将):改翔鶴型航空母艦『舞鶴』、改翔鶴型航空母艦『紅鶴』
第一防空戦隊(司令官:野村留吉少将):阿賀野型防空巡洋艦『阿賀野』、阿賀野型防空巡洋艦『能代』
第四駆逐隊(司令官:田中頼三少将):陽炎型駆逐艦『野分』、『嵐』、『萩風』、『舞風』、『秋雲』
第一防空駆逐隊(司令官:中瀬泝少将):秋月型防空駆逐艦『秋月』、『照月』、『涼月』、『初月』
第19潜水隊(司令官:清水光美中将):巡潜乙型改2『伊号第五十五潜水艦』、『伊号第五十六潜水艦』、『伊号第五十七潜水艦』、『伊号第五十八潜水艦』
以上が、第二航空艦隊の編成となっている。
また、今回の作戦で支援艦隊として臨時編成されたのは、
高速給油船(タンカー)団:8隻
補給艦:2隻
工作艦『香取』、工作艦『鹿島』
護衛駆逐艦8隻
以上が、支援艦隊として参加していた。
また、艦載機数は4隻の空母を合わせて以下の通りになる。
三菱 零式艦上戦闘機二一型(A6M2b):212機(常用)+30機(補用)
愛知 九九式艦上爆撃機一一型(D3A1):108機(常用)+20機(補用)
中島 九七式三号艦上攻撃機(B5N2):148機(常用)+28機(補用)
常用と補用合わせて、合計544機が『蒼天の艦隊』が持つ『空の牙』だ。
そして、間もなく真珠湾を目指して『蒼天の艦隊』から第一次攻撃隊が放たれようとしていた・・・・。
____________________
遠藤が名付けた第二航空艦隊改め『蒼天の艦隊』。
一部の艦船は史実ではまだ登場していません。
他にも、指揮を託された将校についても、その辺りの説明は後日に説明します。
また、史実に無い艦船もあるので、こちらも後日に説明します。
その『蒼天の艦隊』が目指す真珠湾は、どんな『阿鼻叫喚の地獄絵図』になるのか・・・・。
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