はじまり。

結音(Yuine)

終焉を求めて

 海へ行こうと思った。


 生命は海から生まれたとされるなら、

 最期もまた海で迎えるのは悪くないであろう。

 そう思ったからだ。


 海は遠い。




 生まれた時から、海を知らない。


 だから、最期に海を見ようと思ったのかもしれない。


 海は、きっと 待っている。


 海は、いつでも そこにいる。


 はぐれた兄弟たちにも、そこでなら会えるのかもしれない。



 海は、終焉。


 最後に辿り着く場所は、

 最期を求めて来た場所となった。









  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

はじまり。 結音(Yuine) @midsummer-violet

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ

同じコレクションの次の小説