第3話 初めての登録者
次の日の朝、冴木陽斗は期待と不安で目を覚ました。昨日、彼が作成した切り抜き動画の再生回数が気になったからだ。パソコンを開き、自分のYouTubeチャンネルの状況を確認する。
「再生回数300だ…!」
陽斗はその数字を見て喜んだ。そして、
「チャンネル登録者が…増えた!」
陽斗はその嬉しさを胸に、学校へ向かう準備を始めた。家を出ると、いつものように中村亮太に出会った。
「おはよう、陽斗!今日は顔色いいな!」
「おはよう、亮太。昨日の切り抜き動画、再生回数が300回を超えたんだ!」
「おお、すごいじゃん!」
「うん、それに初めてチャンネル登録してもらえたんだ!」
「マジか!おめでとう、陽斗!」
二人は喜びを共有しながら学校へ向かって歩く。教室に入ると、陽斗はいつも通り自分の席に座り、今日の授業の準備を始めた。しかし、頭の中は今朝の出来事でいっぱいだった。
授業が始まり、陽斗は一生懸命にノートを取っていたが、ふと視線を上げると大森美優紀がこちらを見ているのに気づいた。彼女はすぐに目を逸らし、ノートを取り始めた。
「美優紀さん、何か気になることでもあるのかな…?」
陽斗は心の中でそう呟きながらも、授業に集中することにした。午前中の授業が終わり、昼休みになると亮太が再び陽斗の席にやってきた。
「陽斗、また動画作るのか?」
「うん、もちろん。次はどのシーンを切り抜こうか考えてるんだ」
「ソラちゃんの配信はどれも面白いから、選ぶのが難しいよな」
二人は昼食を取りながら、次の切り抜き動画のアイデアを練った。午後の授業が終わり、放課後になると、陽斗は再び自宅のパソコンの前に座った。
「よし、次の動画を作るぞ!」
陽斗は昨日の配信を見直しながら、面白いシーンや感動的なシーンをピックアップしていった。彼の手は自然と動き、編集作業が進んでいった。
数時間後、陽斗は再び動画を完成させた。彼は早速その動画をYouTubeにアップロードし、SNSでも拡散するための投稿を始めた。
「これで、もっと多くの人にソラちゃんの魅力が伝わりますように…」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます