Mission 2

Mission 2


 まとめると次のようになる。

 

LIBERTY(リバティ)

 ウイスキー

 ブランデー

 ジン

 ウォッカ

 ラム

 テキーラ

 

 テロリストは6名。自由を求める者たち——。

 彼らは、細菌兵器の開発者「ドナルド」と数名の研究員を人質に取り、研究所内に爆弾を設置、多額の現金を政府に要求した。研究所の中には、細菌兵器がある。流出すれば、大変なことになるだろう。隠密行動が基本だ。

 頭が痛い……。なんで、こんな時に、たわいもない会話を思い出すんだ——。

 

 20XX年 中東——。

 

「ジョーンズ、お前、怖くないのか?」

 リチャードは、問いかける。

「怖い? 何が?」

「だって、明日、実戦だろ……」

 目線を下にすると、手が震えていた。明日、大規模な軍事衝突による被害が続く地区に、俺たちのチームが向かう。多数の死者が出るだろう。避けられない事実だった。

「いつも前日は、寝れなくて、悪夢ばかり見るよ……」

「そうか……。ああ、俺もそうだ。怖くてしょうがない。けどな、リチャード。誰かがやらなくちゃいけないんだ。この国のために……。この国を守るために——」

 軍人になって、遅かれ早かれ、この苦しみを味わうことは決まっていた。

 それから、俺たちは、たわいもない会話を続けた。

「そういえば、気になっていたんだけど……。なんで『リボルバー・ジョーンズ』ってコードネームに決めたんだ?」

「えっ……。なんでって言われてもな。リボルバーが好きだったから、その名前コードネームに決めたんだよ。単純だろ?」

 リチャードは、ぎこちなく微笑した。

「なあ、リチャード。俺の名前は、偽物だ。コードネームだ。本物の名前は、忘れてしまった。けど、いいんだ忘れちまって……。名前に意味なんてない。意味は自分で決めればいいんだ」

 急に表情がこわばり、話を続けた。

「いいか、戦争ってのは、正義のぶつかり合いだ。俺たちは、敵を悪魔と思っている。憎くてしょうがない。けど、敵から見れば、俺たちも悪魔に見えているはずだ。イカれてるよな、この世界。どっちもと思っている。戦争なんてそんなもんだ——」

 妙に納得してしまった。

「俺は、明日、喜んで悪魔になるよ。亡霊ゴーストさ。誰にも止められない——」

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Jones The Mission TAKAHIRO | Vlogger @takahirovlog

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