三ツ峠山での転落事故に隠れた合併の人間模様そして連続殺人事件に44歳の脱サラ探偵空木健介が挑戦する長編推理小説。中堅製薬会社である太陽薬品がホープ製薬に吸収合併された。旧太陽薬品出身の元MR森重は、合併と同時に本社営業本部に販売企画第2課長として抜擢されたが、旧ホープ製薬出身の上司である下松部長から虐めを受けていた。そんな森重と偶然に三ツ峠山荘で同泊した空木は、翌日崖の下に転落して大けがを負った森重を発見する。空木は自殺ではないかと疑うのだが…。山と酒と人情を愛する方向けの、脱サラ探偵空木健介シリーズ第3作。