第20話
次は弟の番だ。
「ワイシャツどこで買うの?」
と、私が聞くと、弟が、
「モールとか駅前のサティーか、あとネットもいた。」
と、話した。それを聞いた母が、
「薄いのもあるから、ちゃんと見ないと。
今、駅前にいるし、このままサティー行っちゃおうか。」
私と弟で、
「はーい。」
と、言った。サティーは、駅前通りの2個目の信号の右角にある。1階にミスタードーナツが入っていて、隣には立体駐車場がある。駐車場の前に警備員さんがいて、私達の車を誘導してくれた。郊外のモールより2回りくらい小さいが、3階建で気になるお店も入っていて、電車やバス通学の高校生御用達になっている。お店に入ると、○○小学校、○○中学校、○○高等学校後入学おめでとうございます。と、市内にあるすべての学校名が書かれたポスターが吊り下げられている。うちの学校もあって、弟と指を指して、ニマニマした。その奥に、学生のワイシャツのコーナーがあって、キョロキョロしていると、店員さんがすぐに来てくれて、ここら辺りのサイズかなと試着室に何枚か持たせてくれて、照れくさそうに弟が入って行った。カーテンが開いて、
「…これかな…どう?」
ワイシャツ姿の弟がいた。私と母で顔を見合わせて、
「わぁー。」
と、2人で声を出してしまった。弟はますます恥ずかしそうにしてしまって、
「腕回してごらん。」
と、聞いたら、安心したように腕を回して、
「動きにくくない?」
「…うん、大丈夫。」
2枚+ワンサイズ上のを1枚、計3枚購入した。靴下が、ワイシャツの隣にあったので
母と私で、よくできてる導線だと話していた。おかげで、忘れずに買えた。レジを終えたら、目の前が靴屋さんで、
「そういえば、学校へ履いて行く靴、どうしようか。」
と、母が弟に聞いた。弟が、
「この色だとダメっぽい。」
と、今の履いている靴を見下ろして言った。
「そうだね、白か黒の2色までなんだよね。」
と、私が言った。母が、
「そうだったね。」
と、言って、靴屋さんに入って行った。
「どれがいいかな。」
と、私と弟をむいて、聞いてきたので、
「男子は今、これとかこれとかか、履いているの見かけるよ?どう?他に気になるのある?」
と、弟に聞いた。弟が、
「あっこれこれ、みんなで話してた。」
「こっちなんだ。いいね。1回履いてみれば。」
「うん。」
店員さんにサイズを出してきてもらった。周りを見ると、私達と同じように見にきている人達がいる。何回か足踏みしてみたりして、鏡を見たりして、弟の顔はにこにこしていた。とりあえず、サイズはわかったので、母が
ちょっと上でお茶して考えようと話してきた。3階に、本屋と文具店とチェーン店のカフェとフードコートがあるので行く事にした。母は、コーヒーが飲みたすぎてカフェに行きたがっていたが、並んでいたので、泣く泣くフードコートに行く事にした。母はコーヒー、私はクレープ、弟はラーメン。食べざかりの弟は、お夕飯前でもまったく大丈夫。うらやましいくらい燃費がいい体をしているらしい。母が、携帯を見て、同じ靴をネットで買うかさっきの靴屋さんで買ったほうがいいのか調べていた。そして、携帯を見ながら1階の食品売り場に寄って行きたいと話していた。
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