第三話 魔王討伐

魔王の城に入ったけれど魔物の数が少ない、というかいない、なんでだろうか?これ上級魔王だよな、上級魔王は大量の魔物を自分の支配下に置く異能を必ず持っているはずだ、なのに魔物がいない。この魔王は偶然城を持っているだけだろうと思いつつ、魔王の居る魔王城本丸へと向かった。


魔王城本丸


その玉座には、紫色の肌をし、長く黒いマントに身を包み、顔は常に影に隠れており、その目は赤く燃える炎のように輝き。彼の手には鋭い爪が備わり、その姿はまるで闇そのものから生まれたかのように恐ろしい存在感を放っている。ザ魔王みたいな存在が口を三日月のようにほほえみ俺を獲物のような目で見ている。

「主、いい魔力を持っておるの、今ここで食ってやっても、いやこのまま捕らえて完全に成熟するまで、取っておくのもいいのぅ」

と俺を食べる気満々のようだ。

「悪いが食われる予定はないぞ。」

「主、今お前が置かれている立場をわかっていないようじゃなぁ」

「そんな状況なんて知らないね。」

すると魔王は立ち上がって、言った。

「強気な人間は好きだぞぉ」

俺は抜き身になっている刀を鞘に戻しながら言った。

「お褒めの言葉ありがとうございます。ですが死んでください。」

魔王は玉座の横にある剣を持つとその剣をゆっくり抜き俺の方面に先を向け言った。

「やはりそういう人間は好きじゃぞ。聖滅流せいめつりゅう七式ななしき冥闇剣舞めいあんけんぶ

魔王は、舞うように剣を振るい俺を翻弄しようとする、だが、こんな斬撃父さんの斬撃で慣れている、むしろ父さんのほうが早かった。こういうのには力のゴリ押しが一番だな。

「闇影流、伍式、冥影めいえい

俺は刀を真上に構えた、すると刀の純白のの刀身は漆黒に染まっていく、すると俺の体が不意に軽くなった今なら何でもできそうだ、なら、俺は刀を逆袈裟の形にし、一度も成功したことない技を放つのだった。

「闇影流、奥義、闇影斬あんえいざん

魔王の踊るような斬撃と、俺の一筋の逆袈裟として放たれた、漆黒の斬撃はぶつかり合うと豆腐を切るかのようにスゥと刃が魔王の剣ごと魔王を切っていった。最後に魔王は最後の悪あがきの呪文を唱え始めた。呪文を唱え終わると、魔王は言った

「これでお前も何もかも終わりじゃ、」

そう言うと、魔王は塵となって消えていった、魔王が消えると同時に、魔王城の床に漆黒の影のようなものが溢れ出し、その影から、大量の魔物が溢れ出てきた。その魔物の目は赤く俺に有無も言わず襲いかかってきた

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