凛様を思う~第2回カクヨム短歌・俳句コンテスト短歌の部 二十首連作部門
彩里知矢
短歌二十首部門 「凛様を思う」
花が咲く季節の毎に思い出し涙はちっとも過去にならずに
思い出をみてみましょうとグーグルフォト何回泣かせるつもりなんだよ
焼き芋を売る店頭を通るたび君が最期に食べたと泣く
別れの日私を癒やした君の毛を忘れぬように何度も撫でて
一房の毛を残さずともよいのかと問われて心は揺れて手は震え
今はもう軽やかであれ愛し子よ私の未練は燃やしてしまおう
愛された子等の身体はキラキラと輝く白い砂になり
応募用久しぶりにと歌詠むも君の思い出ばかりで滝の涙
君のこと思い出し泣き泣いて詠む色褪せる事など何もなく
凛ちゃんはまだ可愛いかな嫌いじゃない?最期まで気にする君に泣くしかなくて
病気でも歳をとってもいつまでも可愛い可愛い君は我が子
独りでは旅立たないでという約束小さな身体で守った君を抱き
旅逝く日君が残すは愛だけで君の形見は愛のかたち
何もかもはかったようなタイミング最期まで君はお利口でした
花一輪案外慰められるのね写真に供えて話しかけ
君がいないただそれだけで涙ぐむダメな母でごめんなさいね
洋服のチェックまでする君が言う私がいないとだめなんだから
君の気配時々感じてまた涙大好き以外言葉が出ない
有難う愛していると今世でも言えば良かったもっと何度も
君はまた笑顔で駆けて来てくれる?虹の麓に私が着く時
凛様を思う~第2回カクヨム短歌・俳句コンテスト短歌の部 二十首連作部門 彩里知矢 @chiya_xxangel
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