【短歌】二十一首『野放し』

短歌二十一首『野放し』

＜高校・大学時代＞

赤ら顔　教官室に　ワンカップ*　気に食わなけりゃ　ただただ殴る

ブタゴリラ*　「やっちまうぞ」と　人脅し　今はまじめな　社会人てか？

ひとんちで　デケェ態度で　酒くらい　ファビョって*　馬乗りタコ殴り*

神津島　月夜の晩に　羽交い絞め　ビンタ食らわす　アホ面DQN（ドキュン）*

―――――――――――――――――――――――

※「ワンカップ」・・・一合瓶（180ml）入り日本酒

※「ブタゴリラ」・・・ジャイアンみたいに粗暴な奴

※「ファビョって」・・・かの国の人がブチギレて

※「馬乗りタコ殴り」・・・マウント取ってボコボコに殴る

※「DQN」・・・不良

―――――――――――――――――――――――

＜押し売り・新聞勧誘＞

チンピラが　ドアスコープ　手で覆い　「宅配です」と　バレバレの嘘

三匹の　拡張員*　玄関で　ボキャ貧晒し　すごすご帰る

チビおやじ　反社の影　チラつかせ　胸ぐら掴み　壁に激突

新聞を　断り翌日　別の奴　ガタイレスラー*　ドアぶっ叩く

―――――――――――――――――――――――

※「拡張員」・・・新聞勧誘、NHK受信料などを強引に契約させるチンピラ

※「ガタイレスラー」・・・ガタイがプロレスラーみたいにデカい

―――――――――――――――――――――――

＜プールで働いていたとき＞

反社ヅラ　市営プールの　支配人　自慢気に言う　バックに893

ヤーさんに　ビビッてオレを　都合よく　呼ぶんじゃねー　陰口バイト

筋彫（すじぼ）り*の　ヒョロガリ*DQN　威勢よく　「暴れるぞ！」だと　震えるぅうう

ジジィから　ビンタ食らった　翌日に　婆さん連れて　謝りに来た

―――――――――――――――――――――――

※「筋彫り」・・・刺青のライン

※「ヒョロガリ」・・・ヒョロッとして痩せた奴

―――――――――――――――――――――――

＜他、迷惑・犯罪＞

銭湯で　DQN二人　凶気の桜*　「目合ったら殺す」？　外道*はテメーら

プールバー*　小便中　後ろから　ラリッた*白人　ショルダータックル*

小太りの　チョコ大卒*の　走り屋が　イキり待ち伏せ　不法侵入

アウトだよ　教習所　教官　嘲り舌打ち　罵詈雑言

―――――――――――――――――――――――

※「凶気の桜」・・・窪塚洋介主演の不良映画

※「外道」・・・映画のテーマ曲である平成維新に出てくるリリック

※「プールバー」・・・ビリヤード台があるバー

※「ラリッた」・・・マリファナ、ドラッグでキマッた状態

※「ショルダータックル」・・・肩でぶつかること

※「チョコ大卒」・・・明大卒

―――――――――――――――――――――――

自販機と　賽銭箱を　破壊して　逮捕されても　また繰り返す

小悪党　営業マン　前職の　横領バレぬか　ビクビクし

暴行犯　山で鉄砲　ぶっ放し　補助金せしめ　ウマウマ暮らす

騒音は　暴力と知れ　頭痛する　車、バイク、スーパー、ガキ、ジジィ、犬

登校の　ポニーテールが　ポトリ落ち　髪切り男　いまだ野放し

＜おまけ＞

警官の　「民事不介入」　聞き飽きた　職務怠慢の常套句