第2話
最初の出来事からもうすぐ1ヶ月が経とうとしている。娘の登校拒否は続いており、それがもう当たり前の
状況となりつつある。
娘はクローゼットに閉じこもることはなくなり、リビングに出てきて会話も増えた。以前よりリラックスしている様子も見られ、精神的には落ち着いてきているようにも見える。
本人が元気になるまで、待つしかない、と分かってはいても、我が子が学校に行かない、行けない、というのはやはりつらい事実である。
学校や勉強がすべてではないし、今の時代、たくさんの生きる選択肢があるのだから、と冷静に考える。しかし、と時々救いようもないほど、絶望的になる。
込み上げてくる怒りの正体は何なのか。自らの育児が失敗したのでは、という落胆。甘やかしたのがいけなかったのか。
周りの保護者や、親族からのいわゆる世間体というやつもボディーブローのように効いてくる。
娘はやはり一般的に大人の作った箱におさまるるタイプではないのか。個性や生きる自由を尊重したい気持ちもある。
娘の気持ちを尊重したい部分と、親としてこのままではいけない、と一般的な世間のレールを無事に通って欲しい
という期待と入り混じって、私は訳がわからなくなる。
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