退屈(side フェアナンド)

「ああ、今日も退屈だ。」

朝起きて一言目が、それだ。


すでに、もう一回眠りたいのを我慢して、仕事をして、親戚に嫌味を言われ、剣術の練習をして、寝るという毎日を繰り返している。


仕事が速く終わるから、ちゃんとしているのか!とか、早く婚約者を見つけろ、とか。

しまいには勝手に俺にΩの娘を持ってきたりする。


本当に鬱陶しい。

俺は第2王子だから次期、王になるわけでもないので、そんなに仕事がないし、自分で言うが要領がいいのですぐ仕事が終わってしまうのだ。


そして、婚約者くらい自分で決めさせてくれ…


それに俺は、Ωはあまり好きじゃない。

最初から、体を求めてくる、ケダモノが多い。

俺の体しか求めていない。

正直言って気持ち悪い。


俺は「愛」がある行為がしたいんだ。

体目当ての行為なんかいらない。




この国では、25歳までには婚約をしなければいけない。

ただし、婚約者は貴族でも平民でも優秀、眉目秀麗あれば歓迎される。そして、結婚は男女どちらでもいける。ただし、男性はΩのみだ。








はぁ…、本当に毎日がつまらない。








このまま俺は、体目当てのΩと結婚することになるのではないかと内心ひやひやしながらまた眠りについた。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る