第8話 誘拐犯※
「んぅ……!」
……んん、?いたい、、
?「…兄貴、起きちゃうし、こいつもしかしたらΩかもしれないし、そんなに乱暴に縛らない方が…」
?「ッチ…うるせぇよ、大丈夫だって」
…頭が覚めてきた…聞こえる声が、、これはもしや誘拐か……俺を………?
俺は、勢いよく目を開けた。
「ッッ!!」
?「はぁッ!?」
俺と誘拐犯(?)の人が同時に声をあげた。
…くそ、やっぱり誘拐犯か…!
俺はすぐにあたりを見回した。もう夜になっている。幸いなことに、まだ森から出ていないようだ。俺が寝てしまったところから数メートルしか離れていなかった。
まだぎりぎり誘拐されてない。
しかし、腕は紐で後ろにがっしり固定されていて、口はテープのようなもので塞がれている。足はまだ縛られていない。
普通は絶望的状況だが……
俺は、こういう状況に慣れている。
中学生の最初の方なんか先こんなことされるのは日常茶飯事だったからな……。
今生まれて初めて、ヤンキーをしていてよかった、と思った。
手にはライター。残り少ないが、使うしかない。
腕に巻きつけられているのは、運良く、藁で編まれた縄だ。
これなら、焼きちぎれる。
公道に出ているので大丈夫なはずだ。
前衛に2人、後衛に3人か…。
よし、やれる。
俺は戦闘体勢に入るとともに、腕に縛られているロープを焼いてちぎり、口元のテープを破り捨てた。
?「なッッt―――」
誘拐犯の1人が声をあげると同時に、
右足のローキックと
きれいに後ろに吹っ飛ばされていった。
誘拐犯兄「…ぐぅ…ぅ……」
誘拐犯弟?「兄貴ッッッ!?」
俺は次に誘拐犯(弟?)殴りかかろうと、したが…
誘拐犯弟「…お前らッ、あいつを抑えろッ!!」
そこで後衛を出すか……コイツ馬鹿だな。
残念、俺には好都合だがな。
3人は薬でもキメてるのかという目で襲いかかってきた。が、俺は秒で3人を倒した。弱っちぃなぁ…。
「さっきまでと、状況が逆だなぁぁ?おい」
誘拐犯弟「…ヒッッ!助けて…!」
誘拐犯(弟)の喉から情けない声が出る。
口角が勝手に上に引きつる。
森に強制輸送させられた恨み全部お前らにぶつけてやる…!
残りは、誘拐犯(弟)のみだ。と思ったが少し遠くで
兄が立ち上がった。だいぶ、よろけているが…。
まぁ弟を倒し終わったあともう一回殴っとこう。
そして殴ろうと腕を振りかぶったときだった。
ドクンッッッ……………!!
体全体に衝撃が走った。
は…………?
どうして、?体が熱い、
しかも下半身に力がはいらない。
腰が抜けてその場にへたり込んでしまった。
「ラッキィー、ヒートきちゃったねぇオメガちゃん♡」
気がついたら腹を抱えた誘拐犯(兄)が俺の目の前に立っていた。
オメガ……?ヒート……?
なんだそれは、、、?
体が動かないので相手を睨み返すことしかできない。
「フゥ…フゥ………」
息が、熱い。
「おぉ、そんな顔で睨むなよ…ああ、でもさっきまでの圧はどうしたんだァ?あぁ?」
ヘドロがへばりついたような笑みをこちらに向けている。
誘拐犯(兄)がいきなり俺の服の中に手を突っ込んできた。
「ンぅッッ!!」
は、?なんで、なんでだ??気持ち悪い、気持ち悪いのに、変な声が出る、触られたところが熱い…!
「はぁ…すごいフェロモン臭…βでもこれは効くわぁ…すぐ誘拐しようと思ってたけど、ここで一回やっちゃおうかな~?」
ボロン…
いきなり目の前に誘拐犯(兄)の兄が現れた。
「おら、咥えろ」
「ぅぅッッ……」
気持ち悪いきもちわるい、きもちわるい。
「く…あえ…ない!!」
体が熱い!!もう限界だ、腰に力が入らないっ…
「うるせぇ…咥えろや…あぁ?」
髪を思いっきり引っ張られる。
「いやだァ……や…めろ…!!」
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