第5話 迷子 前
パニック状態のまま森の出口を探し回った結果、道を見失ってしまった。
何なら森の中奥深く入ってしまった気がする。
あたりを見回しても木と草しか見えない。最初の場所よりさらに空が見えないので暗くて恐怖感がすごい。
最初にいたところはかろうじて人工(?)の道があったが、気がついたら道から外れてもうそれは完璧な迷子になってしまっていた。
最初に焦って歩き回ったのが凶だった……
……泣きそう。
それでも不幸中の幸いなのか、携帯を探していた時にライターを見つけたし、水源を見つけることができた。
この森に大型動物はいなさそうだし、今のところ小型動物しか見つけていないので多分大丈夫なはず、だ。
ただ、どれも見たこともない生物なので食べていいのかわからない。
まぁ食べんと死ぬので食べるが。
滞在1週間ぐらいは余裕だろうが、ライターは1ヶ月分くらいしか残ってないし、できるだけ早く密林から抜け出したい…。
だけど、密林から人工道出るのに何日かかるかわからないので、水源を手放すことも難しい……!
どうしよう、思った以上に動けないし詰んでる…
無理だ………あぁぁぁ………
パチンッ
パニックになりかけたので俺は急いで頬を叩いた
…よし、気持ち切り替えて今を生きる事を考えよう
親に暴力をふられることがないっていう良いこともあるしな。
ポジティブにいこう。
俺は強引に気持ちを切り替えた。
この密林から人工道に出るのは難しいが、出れないと近い未来死ぬ運命が見えているので、今いる場所を見失わない程度でとりあえず食べ物探索することにした。
探索していて1つ気になったのは、この森の植物だ。
いや、これ植物と言っていいのかわからん…。
なんか、むっちゃレインボーに光る花とか、毒吐いて毒を吐いている花とかあるし、きのこなんか走っている。
うん…地獄かな…?
うん……レインボー花はこれからの探索にライトして使えるな……
毒吐き花は何も使えなさそうだ。
てか、怖い。なんで喋るんだよ…!!
「…ボケカスがぁあぁ……バカタレェェェエ……」
とか毒を吐きながら紫色の毒を吐いている。
怖すぎて震えるわ…!!
最初は、日本のどっかの森かと思ったが……
どうやら、ここは異世界(?)なのかもしれない。
だって、こんなキメェ植物地球にねぇよ!!
「アホンダラァァァア……」
相変わらず毒吐き花は毒を吐いている。
……こいつの近くにいると身体的にも精神的にも悪いし、とにかくうるさいので俺は足元にあったレインボー花をちぎって探索を進めた。
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