裏レッスン3:好き放題やってんじゃねえよ


当然、味方と肩を組むとホタテは奪い合いが発生する。

絶対数に限りがあるため、本当の意味で集まるまでは相当の時間を要するのだ。

しかも完成すると目立つのですぐ攻撃のマトになる。(それが自分以外だと大抵すぐに倒れる。)当然ゴールできずにやられてしまえば一定時間後にガチホタテは消えて、集めた苦労が無駄になってしまう。

完成したらすぐにゴールしてしまうのが望ましいが、それは手段の一つでしかない。一旦下がって味方に守ってもらうのも本来は戦術の一つだ。本来は。(これは自分でやるとたまに効果を実感する。負担の増えた味方の目はなんだか白い気がしてならないが。)

実はこのホタテはゴール以外にも投げる事ができるので、対面の弱い塗り武器で保持して奪われるくらいなら味方にやってガチホタテを完成させる方が良いのだが、そんな事をする野良はほぼ存在しないと言って良い。マジでいない。ホタテだけでもそろそろ100戦近くやってるが数戦しかそもそも人に向かって投げているのを見た事がない。自分はまあまあやるのでいい加減広まっていて欲しいものだ。どうせゴールに入るなら5点とかより20点の方が良いに決まっている。バリアも普通のホタテでは割れない。(ただし、追加点にはなる。…何故か一つで3点分だ。おや?20点の方が良いはずでは?)そしてバリアを割る隙があったのなら便乗してその辺のホタテをねじ込んでおくと差がついて逆転されにくくなるな。小さいのはちょっと遠目からでも入るし。(ゴールの前には”お立ち台”とでも言うべき場所が用意されており、丁度ゴールからその台までの半径くらいしかガチホタテが届かないようになっている。)

理由は勿論それだけではない。足の遅い防衛武器なら普通に考えたらアタッカーとなる速い武器に譲るのが普通は至極当然の発想なのだ。

ようやく余談を回収して語るが、射程が長くて対面の強いガトリング砲だとか、チャージして一撃で相手を倒せるチャージャーと言われる類の水鉄砲が防衛に向いたキル武器だな。これ以外はブラスターがギリで正直あんまり必要ではない。(おい)理由としては自陣を広く保って、そもそも沢山拾い集める事で完成そのものを妨害した方が防衛効率が良いからだ。こっちの色で完成してしまえば奪えなくなるし。

だが野良はそんな事全く考えていない。そればかりか、自分が独断専行して追加点の入らないゴールを決めようとしかしないのだ。その時は自分もそうなるしかねえなもう。単発だけでも勝てる時は勝てる。何故なら相手も同じ事しかしないからだ。〇カかお前らは。ああ勿論この丸にはタが入る。鷹の目、視野が狭くなってるぜって意味だな。(おい)勿論鷹の目はもっと遠くまで見据えている気はするのだが。

(…という所までが戦術で、戦略的な話をすると実はこのルール、一切やる必要がない。…のは流石に余談すぎるのでやめておこう。新造なのもあって、公式戦に採用された経歴がほとんどないのだ…。まあ誰もがプロになりたい訳じゃないよな。息の長いゲームだし未来はあるだろう。)

更に言うとこのガチホタテ、作るだけで試合が延長される。

まーた言ってる意味が分からないだろうがこういう語り口がもうやめられないので私は4ぬ以外の解決策はない。どうか許してほしい。(改善しろ)


というのも、このガチホタテの保有数の差が相手の付けた点数差を上回っている間だけ、点数で負けているチームにも20秒の延長タイム、猶予時間が与えられるのだ。次にゴールを決めてゴールバリアを破壊した暁にはこの時間はもう少しだけ延長され、カウントを逆転するか、ゴールバリアが復活した時点で決着となる。

(実際には更にやたら細かいルールがあるが、延長の要点はこんな所だ。)

逆転の芽がある間だけはやらせてやろうという公式の粋な計らいだな。

ただし、ゴールが復活する度に現状のカウントに応じた点数余分なシールドカウントが付与される。この数字分入れてからじゃないと直接カウントが減らない。


という事は、ますます足の速い武器は重要だ。ガチホタテは普通のホタテより投げられる距離も短い。入らないならそれも一旦味方に、さっさと次を集め始めないと広がった点差を戻す方法はもはや自分以外には存在しないのだ。ちなみに貰った側もそんなに悪い気分はしない。はずだ。持っている点数が増えるというのは信頼の証として受け取ってくれる事だろう。実際には全く信用していないからデコイにしてやろうという腹積もりなのだが。(カス)自分が道を作ってやるとそいつの方がゴールできる確率が高い訳でもあるし。(自分が通れたのだから味方が通れぬ道理はない。わざわざ一人目をスルーする防衛役は居ないからだ。うっかり外した弾に被弾したならそれもそいつのせいにできる。)(カス)自分が弾避けになる事もある。基本積極的にゴールを狙うべきだ。例え一時的に倒れてしまっても…どの道完成品を持っていては次を集める事はままならない。何もしないよりは遥かにマシなのだ。(味方を待つ事も出来るが、一撃の”追加点”が増えるだけであってそれはピッタリ逆転する目的でもなければ不安定なだけだと言える。<相手にも隙を与えている事は間違いない>ただし、身内で固定を組んでいるのなら、示し合わせる事ができ連帯感もあってかなり高い成功率になるだろう。待った分もちろん”試行回数”は減っている訳だが。相手を倒せば解決だ、良かったな50%は保証されてて。)

特に、防衛武器に一個持たせてもう一個完成させるだけでもかなりの延長効果が期待できる。キル武器を持つ奴は必然的に隠れるのが上手いか自陣の有利な状況でしか相手を倒さない連中が多いのだ。(決まってそいつが前線を上げる事はない。自分に便乗してくる時以外は。逆に前線が下がるのを抑制する効果はあるが…裏を取られた時はそれもしない。もう許せるぞオイ!)一方的な展開になる事も多いが、長くもつれ込む時は5分を平気で超えるのがこのルールの良くない所の一つだ。こう言うとまるで沢山良くない所があるような感覚を覚えるかもしれないがそれは言葉の綾、どっちかというと私の良くない所という訳だな。(上手い事言ったつもり)


さて、つらつらとこんな量を書いておいてなんだがまだひっくり返る要素がある。ガチホタテの専門家か己は。多分他にここまで詳しい奴はあんまり居ないだろう。大会経験者とかでなければ。(勿論作者は違うのだが)


自陣のゴールには時々自分色のガチホタテが直接ぶち刺さっている事がある。

これは当然拾う事ができ、相手のゴールに入れれば得点となるが、何の脈絡もなくあるので初心者はうっかり間違って拾ってしまう事が多い。

これはリベンジホタテと言って、ゴールを決められた側に支給される大切な逆転要素の一つだ。これを拾えば落とした時にはそのホタテが復活する事はない。(勿論ホタテが突き刺さっていない状態のゴールにもう一度ゴールを決められれば二個目が出現するのだが、その状態での逆転はまず絶望的であると言っておこう。)しかし、前述の理由でこのホタテがあれば負けている側はほぼ確実に延長時間を得る事ができるのだ。逆に、あなたが勝っている側なら好きなタイミングで拾って構わない。逆転を恐れて保持し続けるより、更に点差を広げて逆転自体を難しくする方が強いからだ。味方が拾った時は…運を天に任せるしかない。


恒例の、装備品選びの話をしよう。ここで大切なのはやはり足の速さだ。

かの有名な画家、ピカソの名を賜った筆がこのゲームには存在する。

そしてその軽さは…全武器で最高クラスだ。

しかもフデ族特有のモーションで自インクに潜らなくても敵陣を塗りながら高速移動する事ができる始末だ。こうなるとチーム内に一人は必須、いやなんなら二人居たって良い。防衛役など居ても二人で残りの筆二人でカバーすれば十二分以上になる。

仮称ピカソ筆(とうとう命名を諦めた)は大雑把に塗り武器に属しており、決してキル能力そのものに優れている訳ではないはずなのだが、これには諸説ある。

その理由というのがまず全武器最高のその移動速度にある。ここまで来るとなんと相手の初弾を避け、次弾のエイムも難しくする事が可能なのだ。これでまず短い射程の間合いを詰められる。

塗り進むと言った通り、塗ってきた道に潜ってすぐに戻る事で攪乱とかしだせばもはや相手の攻撃は7割が当たらない。3割で死ぬという事でもあるが、そこまで点数を運べるならもはやそれだけで野良なら及第点をやれるレベルだ。死の危険を感じたら即座に引き返して一目散に退避するのだ。そして弾切れの隙を見るやいなや突っ込んですぐさま倒してしまう事ができる。これが一つ。

次に言える事としては実は決して火力は低くないという事だ。え?何それ最強じゃん!と思うかもしれないがこれにも訳がある。

この武器…使っているととんでもなく疲れる。

冗談でもなんでもなく、この武器を使っていると他の三倍の速度で腱鞘炎(指の関節が腫れて痛いやつ)になれるだろう。

簡単に言えばこの武器は連打力がそのまま火力に直結するほど連射性能が高いのだ。しかも押しっぱなしでは前述の塗り移動モーションになってしまい、勝手に連射はしてくれない。(水鉄砲は一部を除いてほとんどがフルオートマチックだ。よく考えたらゲームの中とてすごい技術だ。)

という事でアサリのルールはバリア持ちの武器、キル武器が一人居ても良いなくらいで中庸な武器が多数を占めて居て欲しいし、その選択肢を選ばなかった以上残りのすべてはピカソを崇めるべきなのだ。どこが複雑なメタだ。次点で二丁拳銃をオススメしておく、こちらも特殊な移動手段として射撃中のローリングが付いている。

しかもこの筆のスペシャルはレーザーだ。前述の通り防衛に攻撃になんでもござれの万能役、更にこの武器は塗りが強くてゲージ自体もとても溜めやすいときている。これは使わない理由が無い!

…当然大流行りして、落ち着いた今でも相手に一人紛れ込んでくるのが通常となっている。なるべくかち合わないようにして味方に任せるか、自分で隙を見つけて倒すか…それは個人の技量に寄る事だろう。(体の良い丸投げ)私には関係ないもん!!!!!(見苦しい言い訳)これは余談だが、自分が使っている武器とはマッチングしやすい気がする。より平等寄りになるし、そういう仕組みになっていてもおかしくはないな。

難点を言うならば他のホタテが集められない無能共の反感を買う事だ。特に序盤は明らかに初速からして違うのでピカソ筆の独壇場となる。自分が集められないからってこちらにボムを投げるのはやめて頂きたい。そのちょっと余ってたホタテをエースストライカーであるこちらに寄越して頂きたい。泣くぞ普通に。成人男性が。まあ相手の攻撃を真っ先に喰らう立場でもあるので、味方の心情からしたら居てもたってもいられなくてボムを投げてくれたんだろう。そう思う事でしか私の心は保てそうにない。オタクの心はガラス通り越して豆腐なんだぞ。(※個人差があります)勿論動きが速いので初動の投げボムなど振りきって爆風まで綺麗に避ける事ができる。次に射程の長いメインでの攻撃が飛んで来るがこれも間合いが分かっていればほとんど当たらない。当たる位置に居るのはそもそもホタテを集めているので仕方がない。一旦引くか相手の隙間を縫っていけそうなら包囲すら振り切ってゴールしてしまうのが一番手っ取り早い初動となる。(ちなみに折角完成させてもこの時点で死んではあんまり意味が無い。…ところがどっこいここで死ぬなら何も問題ないのだ。なんせわざわざ自陣側のホタテを避けて通り、相手に近い中心部のホタテを優先して拾っているのだから!)これに気づくと明らかにこのルールは勝率が上がる。というか、他の奴は実は指が疲れているだけで既に筆を振り切ってしまっているのかもしれない。押し付けるのもかわいそうになってきたが、参加している以上試合をちゃんとやってほしいのはこちらの言い分としてもっともな筈だ。

この辺りを理解していると実際には生存能力も自分が一番高くて、危険地帯に突っ込んでいるからリザルトで同じ位に並んでいるという色眼鏡をかけてスコアを見られるようになる。自信過剰だと思うかもしれないが、これは精神衛生上良い事だ。

もう一つ注意事項を挙げるなら、人型をしている時の速度を上げる装備品だ。

名前もそのまま人移動速度向上を、ピカソに沢山付けてはいけない。

装備品が被ると効果が減るのは先に言った通りだが、

この装備品の効果は元々のメイン武器の特質を強く反映する。

どういう事かと言えば、元が得意な部分であればあるほど、装備品でそれを特化して強化するのは難しくなるのだ。勿論最速のピカソ筆にはほとんど意味が無い。

イカ速…じゃなかった、インクに潜ったクラゲ形態の効果ならば武器とあまり関係なく速度を向上させる意味がある。元々速いのでこれもまた一般的な人速度が有効な武器より効果が薄かったりはするのだが…背に腹は代えられない。もし積めばこちらは一応意味はあるだろう。限りなく誤差寄りではあるかもしれないが。

但しと書き置いて何度反対の条件を言ったか分からないが、こう言うと文章がより正確に事実を表現できるので仕方がない。

スペシャル増加などは直接塗り効率に影響しないので塗り武器と相性が充分に良いとみなすことができる。話の流れ的に当然だが塗り武器のインク効率を上げようとしても効果が薄い事が多い。逆説的にキル武器の復活時間短縮なども効果が大きい。相手と対面回数を増やしたいのだから死ぬ機会も多いという訳だ。リベンジももう一度激推ししておく。移動速度という所でピンと来たかもしれないが、スタートダッシュは…実はこれもピカソ筆と相性が悪い。相手をキルする能力が低いだけでなく、この移動速度強化自体も人速やクラゲ速に換算されてしまうからだ。ただし、このルールにおいてスタートダッシュが有効なのも確かだ。防衛武器でも一時的に初動の攻撃に(普通のホタテで死角を伝って)参加するくらいはできるかもしれない。勿論これは幅を広げた分多少有利になるかも、くらいで思い付きの域は出ていないのだが。効果時間が終わったら無用の長物になってしまうしな。これは流石に上手い事言えたんじゃなかろうか。


ついでにタイトルも回収した所で今回は以上とする。

次はもっと長い事を覚悟しておいてほしい。

何故なら、これはまだ新造のルールなのだから…

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