レッスンスリー・隙こそモノの上手なれ


さて、まずはこのアサリ…じゃなくてホタテの話をしたい。

しかしその前に言っておかねばならない事がある。


このゲーム…スマーフ野郎で溢れている。


どういう事かと言えば簡単な話で、腕前を上げたと言ってもせいぜいSランクの人間は数の限られた厳しいZランクの世界に居られなくなる事もままあるのだ。

別にそれ自体は良くある事だと思うだろ?だがこいつらはストレスが溜まっている。

ストレスのたまった人間は何をするか分かったもんじゃない。それこそ解決する手段があったらすぐにそれに飛びつくのが当たり前ってものだ。

じゃあ、アカウント新しく作り直しちゃおう。そう思う奴が居るのは…至極当然だ。困った事にそれを止めるようなシステムは存在しない。あんまりやってると通報が通ってアカウントバンになる事もあるようだが、もう一回作り直せば良いだけだ。相手が初心者なら通報される事自体も少ないという訳だ。(やった事はない。)

更に困った事に実力と性格というものは比例しない。ただし反比例もしない、念の為。

ただこのゲームが好きな事だけは確かなのだろう。他の人間が好きかはさておいて…


輪を乱す奴は一定数居るものだ。

更に言うとゲームのシステムもちょびっと良くない。ちょびっとだけ。

CランクはすぐにBに上がってしまうので、必然的に新しいアカウントの新規(大嘘)と当たりやすくなってしまうのだ。味方は3人。相手は4人。

本当の初心者の勝率が50%を切るのもまた必然と言える。

味方に引いても自分の腕の見せ所を奪うばっかりで練習にならない。相手も初心者がちゃんと多数を占めているのだ。異物が一人混入するだけで大参事だ。

流石に30%は気のせい混じりとか運が悪いのもあるだろうが。

勝負は時の運という格言もある事だしな。


そして前置きが長くなってしまったが、ガチルールの初回なので許してもらいたい。アサリ…じゃなかったホタテの話だったな。

これは勿論貝の事だ。(は?)

すいません著作権怖いです許してください(はい)(はいじゃないが)



まずステージにもよるが、おおむね自陣と敵陣のど真ん中当たり、一番混み合う入り組んだ所にそれぞれゴールが一つずつ、計二か所設置される。そしてこのゴールはクラゲ技術お得意のバリアなるもので守られているが、勿論突破する手段が用意されている。

ホタテを集めてガチホタテにするのだ。何言ってんだこいつ。

ステージ上にはホタテの湧き場が散りばめてあり、定期的に5つずつホタテが湧く。ステージによってはこれだけではなく、最初から一定数散らばっている。

これの上を通ると拾い集める事ができる。

そしてそれが8つ集まると勝手に合体してバリアを粉砕する球になるのだ。

なんじゃそりゃ。

ちなみに8つ分のくせに入る点数は20点となる。集め得だな。ただしでかいからか普通のホタテと一緒に持つ事はできない。これを持っていると追加で拾えないし、諸事情を経由して直接ガチホタテを拾うと余った分はその場に捨てる事になる。

これを持っているとものすごい目立つ。

元々でかいのもあるが、相手の画面にはギラギラのマークが遠くで動いて見えるようになっているのだ。勿論倒すべきであり、持っていると隠れられないという事でもある。そうここで気づくはずだ。

このルール…キル武器の人権がない。

…事もないのだが、一旦話の都合でそういう事にする。理由は後述する。


特に足の遅い重い武器では隠れる事も拾い集める事も難しい。相手を一瞬で倒せる武器ならまだ防衛に回るという手もあるのだが(おや?)基本的に塗り武器二人に詰め寄られた時、如何にキル武器を持っていても多勢に無勢で勝てないのだ。

更に、このガチホタテは倒されると一時的にその場に落ちて留まる。

相手の色をしているとこの状態では奪えないというおまけ付きだ。

味方が横で倒されても仲間はその意思を継ぐことができるようになっている。

逆に言うと、8つ集まっていない通常のホタテならば倒して奪う事ができる。

(この辺にキル武器の意義があるような気がしてくるな?)

そもそも湧き場を塗りまくり、高速で移動する武器であればあるほどこのルールは有利になる。味方の落としたホタテも拾い易くなるし、相手に落とさせた後それを拾う奴を待ち伏せるのはキル武器でなくても簡単な事だ。というかむしろ潜伏場所を増やせるので塗り武器の方が実は暗殺行為に向いてすらいる。

あんまり威力が低くても今度は撃ち負けてしまうが。


という事で味方と肩を組んで範囲攻撃には同時に当たらない程度の横並びでゴールに突撃するのがこのルールの最適解だ。

こうすると互いに弾避けとして機能する。(一つの銃口では二人を同時に照準する事はできないのだ。まあよく考えたら当たり前なんだが。その間にどっちかの銃が相手を一人倒す時間が間違いなく存在するはずだ。4:4ではあるのだが、相手もずっと4人でゴール防衛してる訳にも行くまい。一時的にはあるだろうが。)

如何にスペシャルが範囲攻撃だとしても、防衛より攻撃に使った方がゴールの周りに相手が集まっていて効率がいい。一人ずつ対面している状況では隙が見つかる事は少ないので、そういった意味でも都合が良い。(例外としてサブ武器を使った奴は残り数発分しか弾が無い事は多い。危険物がこっち側に転がっている事もあるし、数少ない明確な攻め込むチャンスだ。…スペシャルまで撃たれなければ!)

機動要塞は時折重い城壁をも上回れるのだ。失敗してもそもそも試行回数が多い方が勝率が高いのは自明の理と言える。

その際には勿論沢山のアサリを集めておかねばならずその為には大量の面積を確保する必要が…と実はガチルールの中でも一番縄張り争いに近いモードとなっている。

オススメのスペシャルは相変わらずのミサイルと…ここで初出のインクレディブルバリアーだ。略してインクレとか、単にスペシャルのバリアと呼ばれている。(ネーミング云々かんぬん)ちゃんと言い訳しろ(センスがないので許してください)ハイだな(ローです)天使の輪っか(投資かッ)


ドやかましいわ。


はい、すいませんでした。


このバリア、何故かは分からないが発信装置が付いているらしくマップから選択すれば(かなり適当に選択しても一番近いものを選んでくれる)ジャンプ先にすることができる。サブ装備にも同じ効果のビーコンなるものがある。

勿論バリアは弾やグレネードボムを通さないため、かなり安全にジャンプする事ができる。(ビーコンにバリアはないが、それこそ置く場所を大事にすべきだろう。)

つまり、ストライカーとなった貴方はホタテを投げるに際だって、このバリアを張る事で味方を呼んで、その時点で集まっている全員のホタテをゴールにぶち込む事ができるのだ!こりゃ一番良い使い方の一つだ!

ただし、バリア内まで侵略された場合はその限りではなく、一気に味方が倒れる事も考えられる。位置はちゃんと近くの物陰を選び、内部を死守するように…いや実はジャンプしながらホタテを投げられるので、練習すれば直接ぶち込む事も可能らしいのだが。もしもあなたが倒れた場合、それは味方にも伝わるので、あなたが上手く守る限りこの戦法は有用に機能するはずだ。あるいは目立つガチホタテを作らずにゴールに近づいて、味方が完成させたタイミングでバリアを張るという手もあるな。

ただ、勿論全員でバリアを持っていても意味が無い。というか野良だと正直自分がゴールしてカモンとやっても跳んでくれるか実はかなり怪しい。来てくれてもインクの床を滑って来るか、直接歩いて来る事が大半だ。まあ実はそれでもいいんだが。パーティ向けの戦術って訳だな。勿論他の人がやってたら便乗するんだが…今の所見た事はないなうん。他には…レーザーとかも良いな、防衛線を食い破って、無理くりゴールを入れる事が可能になる。逆に守る時もゴールから撃ってガチホタテの位置を狙いに含めればかなりの圧を発揮する事ができるぞ。そんなにスペシャルが溜まるかは別問題だが。


どの道やればやるほどこういった小ネタ的知識を身に着ける事になる。自分だけの戦術を生み出そう!そして世に知らしめるのだ!きっと楽しいぞ!

地獄の空気でそのまま説明を続行するのも乙なものだ。悪趣味こそ一興。(ここでシガレットをスパスパしだす)


このルールに必要なのは勿論主に塗り能力なのだが、足が速い事は付加価値として非常に大きい。それにより軽い武器が環境を占めているのでキル能力の高い武器にも一定の需要があり、実は割と複雑なメタが回っている。なるべく味方と被らないようにしたいのもポイントの一つだ。野良とマッチする関係上編成事故は避けられない。やはり中庸な武器を持って出来る事を増やすのがソロではかなり重要だろう。

味方と合わせれば、どんな相手にも一時的な人数差で勝つことができる。足が速いとそれがやりやすいのが実感できるはずだ。特に射程の短い奴は身体ごと突っ込んでいくので弾避けや一時的な囮としても機能する。それで自分も死なないのが理想だが、基本的には味方が目の前で爆発したらその仇を取ってやろうというのが一般的な思考だ。


…そろそろ苦しくなってきたな。いつも通りにやろうじゃないか。

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