第3話 イケメン転生神(と残念巫女)登場

【前回までのあらすじ】

①銀河鉄道建設用トラックビームが事故って地球に直撃。俺、死亡。ってか地球上の全生命体が無事死亡。ヨシ!

②事故の原因者である銀河鉄道建設公団は「現況復旧」と「損害賠償」を提案してきた。よっしゃ!ゴネまくってやる!


★★★

グダグダな賠償交渉は続く。


Q「『神様の手違いでうっかり死なせてしまったお詫びに異世界チート転生させてあげる』ってのがセオリーってもんじゃねえのかよぉ?おおん?」

A「時を戻して事故前の生活に戻すのですから、それで納得してください。賠償は『死亡時の精神的苦痛』に対するものです。チートとか無理。っていうか異世界なんて存在しません。アタマ大丈夫ですか?現実を受け入れてください。」

Q「ムキー!ムカつくムカつくムカつく!」

A「落ち着いてください。精神安定剤使いますか?料金は賠償額から天引きしておきます。」

Q「チックショー!なんかいい手はないのか?チート転生したい!ショボい現実なんかに戻りたくない!」

A「しらんがな」


早くなんとかしないと・・・クソみてえな現実に戻されてしまう!

ピコーン!

ん?何の音だ?

ふと見ると、目の前にバナー広告的なもの・・・ってか、バナー広告そのものが浮かんでいる。


「なんだこれ?」

「さあ?」


俺と、俺そっくりの姿の交渉人氏は顔を見合わせる。


「おたくら銀建公団からのお知らせ?」

「いえ、公団のものではありません。おそらく・・・」


バナー広告には神職っぽい扮装のイケメンと地味顔の巫女の顔が掲載されており、「詳しくはWEBで!」という文字が点滅している。


「タップして詳細を見ろって事か?これって・・・」

「ええ、彼、もしくは彼女が『賠償』としてこの広告掲載を選んだのでしょう。」


これもうタップして詳細を確認せざるを得ないでしょう・・・・

ってか、賠償条件として、こんな事ができるとか発想もしなかった。


俺はノータイムでその怪しいバナー広告を連打タップした。

すると、ややタイムラグがあって目の前の空中にモニター画面ぽいものが現れ、チープな画質で動画ムービーが再生され始めた。


★★★


地味顔巫女「私たちは山神神宮です!異世界転生してみませんか?私たちに任せてください!」


★★★


ハイテンションな巫女が喋りまくるムービーは40秒ほど続き、話の途中でブチっと切れて動画は終了した。


「なんだこれ?」

「さあ?たぶんムービーの撮影をミスったっぽい」


もう一度タップすると「規約を了承して転生に同意する」「あとで」の2つのボタンが表示された。


★★★


次回に続く!

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